「棘茶竜」
エスピナス亜種
Flaming Espinas
飛竜種
竜盤目 竜脚亜目 棘竜上科 エスピナス科
全長約1562.17〜2194.06cm
全高約622.25cm
・狩猟地
塔、城塞高地
・概要、特徴
通常種とは異なる焦げ茶の体色をしていることから、「棘茶竜」 と呼ばれることになった棘竜エスピナスの亜種。
淡い茶色の重殻は堅牢さで知られるエスピナスの通常種の甲殻よりもさらに硬度が増しており、外敵からの攻撃を容易に退けるため、並大抵の外敵は戦いを避ける。この甲殻はたとえ削れても割れることを知らない粘りを持ち、深い色合いが古木を想わせる。
体表を覆う鱗は経年で硬質化した角質が幾重も巻き、こちらも樹木の年輪を想わせる。
棘茶竜の秘棘と呼ばれる全身に無数に生え揃う棘は、その毒に枝が触れただけで木々は枯れ、垂らされた大地は活力を失うほどの毒性を持ち、生物であればなおのこと危険。
ハンター達には角と呼ばれる主棘は最も強い毒を持つ他、尾から取れる毒は千頭のランポスの致死量に匹敵し、周囲の生物を全て死に追いやるほどの毒性を持つという。
・生態
通常種が草木の間に潜むのと同様に、普段は体色が保護色となる荒れ地などに潜んで捕食対象を待ち構えていると見られ、そのまま深い眠りについた状態で発見される例が多い。そして、並大抵の衝撃では目を覚まさないという。
しかし、秘める攻撃性や戦闘能力、そして体力は通常種を上回り、その危険度は火竜の希少種や大型古龍に比肩するとの見解すらある。
実際に、かの炎王龍テオ・テスカトルを相手に一歩も引かず空中戦を挑む姿なども目撃されている。
・食性
肉食性。
通常種のエスピナスが持つ特殊な毒性はドクガスガエルやランゴスタなどを捕食し、それらが持つ毒の成分が血中濃度を高めたものである。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1577629716777164800?s=19
その習性から、エスピナス亜種が体内に濃重酸を有するに至った理由が考察されており、 通常種に比べて捕食対象から麻痺毒を持つものが外れた代わりに何を捕食しているのか、調査が進められている。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1804837813747392959?s=19
https://x.com/gagieru_seltas/status/1577632165126631424?s=19
・危険度、戦闘能力
通常種とは異なり、神経性の麻痺毒は持っていないが、吐き出すブレスには通常種同様の毒に加え、頑強な武具をも腐食させる比重の重い酸が含まれており、まともに浴びてしまうと一溜まりもない。
直撃すればその炎によって焼け爛れるのみならず、重酸による腐食と猛毒に侵される。
エスピナス亜種が体内の器官に溜めている濃重酸は腐食効果が高く、 触れただけで物を跡形もなく溶かしきる。
多くの生物は摂取した物質を消化分解するため体内に酸性の器官を有するが、エスピナス亜種の持つ酸の強さは桁外れである。 後述の通常種に比べても異常な大爆発ブレスを放てるようになった一因でもあると考えられている。
また、突進を躱した獲物に対して一瞬で体勢を変えて正確にブレスを放つ、口内に炎を吐き出しながら噛み付く、着弾後に連鎖爆発を引き起こすブレスを放って直線上に逃れた獲物を確実に仕留めるなど、ブレスの扱いは通常種以上に巧みである。
肉弾戦においてもその脅威は通常種を上回り、通常種において十分に脅威であった角を向けての連続突進は勿論、力を溜めて繰り出すタックルは特に凄まじい破壊力を誇る。
エスピナス亜種が古龍と同等に危険視される理由が、周囲一帯を 「焼き溶かす」 驚異の大爆発をともなう火炎ブレスである。
エスピナス亜種が後肢を踏みしめて立ち上がり、 大きく翼を広げて力を溜めている様子が見られたならばその予兆。 止める手段はなく、強い毒性と腐食性も持つため、その場から一時離脱することが推奨されている。
なお、止める手段はない、と述べたが、これはエスピナス亜種がこの渾身の一撃を放つ前の力を溜めている状態は強烈な武器による攻撃は勿論、例え罠や閃光、環境生物などを利用しても決して怯まないという、恐るべき忍耐力と集中力を発揮しており、これらの手段による足止めは不可能であるため。
なお、この技の前に見せる隙を突こうと接近したハンターに対して急に体制を変えて反撃を仕掛けた、逆に逃げ遅れたハンターを確実に仕留めるべく力を溜めながらにじり寄ってきたという報告もあり、一度棘茶竜が攻撃の態勢に入った場合は回避に徹する事が基本にして最適解である。
また、実際に狩猟したハンターによると、追い詰められたエスピナス亜種はこの爆発を避けられた場合、更にもう一撃巨大な火球を放って追撃してきたという証言もあり、たとえ爆発を回避したとしても警戒を解くべきではないだろう。
これらの極めて高い戦闘能力と危険性から、ハンターズギルドでは極めて危険度の高いモンスターとして注視しており、危険度は大型古龍や火竜の希少種と同等と看做している。
・利用
エスピナス亜種から得られる鱗の強度は飛竜と呼ばれる者の中でも最上位であり、非常に堅牢。 茶色く地味とさえいえるが、質は絶品である。
腐食効果をもたらす比重の重い棘茶竜の酸は、腐食加工用として用いられる。
飛竜種の特質である「天鱗」も生成されるが、他の鱗と同じく素朴な茶褐色のため発見しづらいという。血色を帯びて紅の輝きを放つ棘茶竜の玉石は、古木の心臓とも比喩される。
それを用いた防具は多数の棘もあしらわれ、強力な毒が潜み扱うのも難しいとされているが、その棘が棘茶竜の凶暴性を表し、禍々しい覇気が狩人の激情を顕現させるともいわれる。
武器は棘茶竜の凶暴性を宿し、荒々しくも美しい逸品。
また、通常種同様にこの毒は薬の原料にもなるという。
・ソース
MHF
MHR:S
HAUNTING OF THE SUN モンスターハンターライズ:サンブレイク 公式設定資料集 pg.140.141