「崩竜」
ウカムルバス
Ukanlos
飛竜種
竜盤目 不明 ウカム科
全長約3188cm
全高約1403cm
足の大きさ約227m
・狩猟地
雪山深奥、極圏
・白き雪神の伝承
フラヒヤ山脈より以北、極寒の地に語り継がれる、猛々しい白き雪神の伝承。
曰く、神の声は海を切り刻み、神の叫びは太陽を叩き落とし、神の指は月を握り潰す。
神のひと睨みに空と星は貫かれ、 神の手足は世に蠢く生き物を踏みつける。
そして、神の怒りによって世界は壊される……………。
これは、過酷な北方地方の自然を “神” としてれ敬うための伝承と、誰しも思っていた。
しかし、“白き雪神” は実在したのだ。 ある日、フラヒヤ山脈のさらに北に位置する雪山の深奥部にて巨大な雪崩が発生。
氷雪で隔絶されていた極寒の地から“何か”が現れた。
そしてこの“何か”が現れてから、雪山の深奥部に近い村からの連絡が途絶えるようになったのだ。
急遽調査に向かった古龍観測局、 ハンターズギルドの面々が目にしたものは、ギルドではその存在を把握していなかった、白い飛竜だった。
複数の村を壊滅させたこの飛竜は、伝承にある神の名を冠し、 ウカムルバス (現地語で、雪の白い神の意)と名づけられ、急遽、ハンターズギルドにより迎撃体制がとられることとなった。
・概要、特徴
長い年月の間、その存在自体が伝承として語り継がれていたが、ついに棲息が確認された伝説の飛竜。
雪山が動いた、と錯覚するような体躯の大きさと、立ち塞がるものには容赦のない攻撃を加える凶暴性を持つ。
またその巨大さに反して跳躍力もあり、自身の数倍の幅を持つクレバスを華麗に飛び越えることもできるという。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525823425201065985?s=19
その姿を人々は、 世界を突き崩す竜、すなわち“崩竜” と畏敬の念を込めて呼ぶ。
雪山深奥部を住処とするため、 身体の各部位が硬い氷と深く積もった万年雪の中を行動するのに適した形状となっている。
大あごは氷を砕き雪を掻き揚げるために大きく鋭利に発達し、 分厚い氷を穿つための強靭な爪、 体を覆う鱗も独特の形状をしている。
頭から背中を覆う大振りのヒレは、鋸のように鋭利で小さい刃が並んでいる。
また下あごから腹部、尾の腹にかけてはスパイク状の鋭利な鱗で覆われている。
これは身体全体で氷を砕くためでもあり、 氷上で滑らないための滑り止めの役割を持つ。
ウカムルバスと相対し、生還した数少ないハンターの証言と、そこから描き起こされたスケッチがある。
それによるとウカムルバスの鋭く、そして大きく発達した下顎は、主に氷を砕き雪を掻き分けることに使用しているという。
大あごに牙のように見える突起があるが、本来の捕食用の歯はその内側に存在するようなのだ。
・危険度、戦闘能力
非常に凶暴な性格の持ち主であり、行く手を阻むあらゆるものを悉く叩き潰し破壊する。
咆哮すればその音圧が大気を震撼させ、氷塊を次々に落下させる他、尻尾を振り上げれば大気は啼き、振り下ろせば氷河が割れるとされる。
https://x.com/gagieru_seltas/status/1525822903539085312?s=19
氷河をも抉り取る大顎を突き立てて氷原を砕き、潜行しながら敵対者を追跡するように突進することもあり、その永久凍土をも断ち切るヒレは行く手を阻む全てを切り払う。
また、ハンターの証言によれば、口中より霙(みぞれ)を高圧で放つ“氷息”を吐くことも確認されている。
砕いた氷や雪を体内で圧縮し放出するこのブレスは、岩をも砕くほどの威力を持つ。
アカムトルム同様に後ろ足の力が非常に強く発達しており、尻尾を支えに立ち上がる事もできる。
そうして立ち上がってから前述のブレスを放ち、前方を薙ぎ払うという恐るべき攻撃を見せる事もある。
・利用
ウカムルバスから得られた素材は、長い時をかけて緩やかに鉱物を取り込んだ結果極めて堅固なものとなっている。
ウカムルバスのヒレは硬度が高く、ヒレの先には鋸状の突起が無数に並んでおり、この小さな刃をそのものが武器としても機能するという、攻守そろった素材として重宝されている。
なお、本種の体内に眠る宝玉はかつて世界を破滅に導いた王が手にしていたものとされ、それから放たれる威圧感は近づく者の心を打ち崩すという。
そうした素材から生産された武器はこの世を打ち崩す白き雪神の具現とされ、全ての名前に“崩”という文字が冠された、現時点では最高峰の部類に入る武器群である。
「この世を打ち崩す白き雪神」が持つ十三の力”をそれぞれに配した設計が成されており、使用者に多大なる力を与えるという。その詳細は謎に包まれており、ごく僅かの職人のみが制作することを許されている。
ウカムルバスの素材を使用した防具は、 現在の工房技術で制作できる防具において、 究極と言える防具である。 世界を崩すと伝えられるほどの脅威を討伐する、 すなわち「世界を司る神を打ち倒した」者のみが着用を許される。
素材の形はそのままに、防具として成立するように苦心して加工されたその構造は、あらゆる技術を結集してもなお、 これ以上の処理は難しいことを表している。 逆に言えば、特別な処理を加えなくとも、この防具は完璧に近いということである。
身体に纏えば例え天が落ちても使用者を守り、太陽の突進すら受け止めることが出来るとされる恐るべき防御力を得られ、また手刀で海を叩き割り、一飛びで星々に追いつくだけの力を授かるという。
・ソース
MH4G
MHXX
復刻ハンター大全pg.136.137.188.208