滝川第二中学校・高等学校演劇部

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その涙は嘘?

2006-03-17 | 第8期部員の活動日誌
この部室でケイコは毎日のように
【日々ケイコ】になってきたのに、いまだに「演じる」ということがわかりません。

普通一日はたいていの場合、平凡に何事もなく過ぎていきます。
そうやたらと大きな事件も事故も起こらず、一日の内では激しい感情の波もあまりありません。
けれど、舞台の上の【日々ケイコ】は、今笑っているかと思うと、次に怒ったり、泣いたりします。
ある感情から次の感情にとてつもない飛躍があります。
作りごとです。それが芝居です。

頭では理解できても、身体で上手に表現できない時があります。
あるいは、自分では出来たッと思ったのに、見る側に伝わらない時もあります。
・・・・・こうなると、もう自分の不器用さをのろいたくなってきます。



特技があります。わりと早くに嘘の涙を流せるのです。
私の場合は、「この先、日本の未来はどうなるのだろう」
と思っただけで、不安で心細くて、涙が出ます。
どこからか、「その心配よりもお前の未来はどうなるんや?」
という声が飛んできそうですが。


ごのい先生の【日々ケイコ】へのアドバイス
「笑ったらあかん。泣いてもあかんのです。エネルギーの保存則というのがあって
役者がここで我慢するから、その分観客が笑うんです、泣くんです。」

(なるほど、そういうことか)


観客が見たいのは役者個人ではなく、
舞台の上でイキイキと息づいている劇中の人物なのです。役者は演技をひけらかしてはいけなかったのです。
すぐに涙を出せるなんて、ばかなことを自慢してちゃいけない。
私は芝居を分かっていませんでした。


ごのい先生のあのアドバイスは、ケイコには有り難かったです。
相変わらず芝居のことはよく分かってはいませんが、
芝居って難しいけど、おもしろいな・・・と思います。

不器用でもここに居てみます。しばらくは。