風の向こうに  

前半・子供時代を思い出して、ファンタジィー童話を書いています。
後半・日本が危ないと知り、やれることがあればと・・・。

風の向こうに(第一部) 其の弐拾

2010-02-08 21:06:28 | 大人の童話

夏休みも終わる頃、やっと新校舎が完成し、六小の子どもたちは先生たちと共に、

引っ越しの準備に追われていました。たくさんの机や椅子・棚・書類を入れた

段ボール箱、それらを一つ一つトラックに運びます。といっても夢はまだ低学年、

先生や親、高学年のお兄さん・お姉さんに比べれば楽なものです。だって、

自分たちの机と椅子を運べばいいだけなんですから。夢が「うんしょ、うんしょ。」と

言って椅子を運んでいると、四小が声をかけてきました。

「大丈夫?重くない?」

「うん、大丈夫。ありがとう。」

「気をつけてね。」

「うん。」

夢はそう答えると、椅子を持ち直し、トラックの止めてある方へ向かって行きました。

 



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