アメコミとラーメン

勢いのあるBlack Catの表紙が好き、今月のSPIDER-MAN


今月は珍しくThe Amazing SPIDER-MAN (”ASM”)を最初に読まなかった。それはともかく、早速ASM 3号と1.2号をレビュー。

両方とも筋書きはDan Slottが、ASM 3号の画をHumberto Ramos 、ASM 1.2号の画をRamon Perezがそれぞれ担当。今回の添付画像は標題の通りRamos の筆によるASM 3号のBlack Catの表紙。数年前Ramosの画を見た時は全然好きになれなかったけど、最近の彼の作品は非常に良いものが多数あり、見直し中。

ASM 3号は、Dr. Octopus (“Doc Ock”)に憑依されていた時分に犯した過ちへの贖罪からか、ニューヨークの街に貢献しようとするPeter Parker。まずは、Electroを追跡する小型の装置を部下に開発させた。それを使い行きついた場所は廃墟。そこでホームレス達が火事に巻き込まれる。彼らを助けるSPIDER-MANとMary Jane Watsonの恋人Ollie。そこに現れるBlack Cat。

いつものように、気に入った台詞やシーンを紹介。まずは、Ramosへの賛辞の続き。今回は表紙以外にも1頁を使ってBlack Catがモエ・エ・シャンドンを飲んでいるシーン、今は無職のJ Jonah Jamesonが自分の冠番組をオファーされたことに対し得意気な表情をする一コマが非常に良い。インクを入れているVictor Olizabaが良いのかな。

だんだんとBlack Catの心理状況がわかってきた。Doc Ockに憑依されたSPIDER-MANに歯を折られたことより、彼女の誇りと財産を奪われたことの方に頭に来ているんだね。

今回のBlack Catの登場に際し改めて彼女の設定の面白さを感じた。Peterと彼女は基本的に正反対なんだな。まずはPeter’s luckってぐらいで、Peterは全然ついてない。Black Catは逆。今回の話でも10桁の暗証番号を一発で当てることができる。とにかくついているのだ。そして、言うまでもないけど、自分の力の使い方には責任があると肝に銘じているPeterとその力を自分の私欲に使うBlack Cat。彼らが嘗て交際していたことが奇跡的ですらある。また元の鞘に戻っても面白いかもしれない。

さて、ASM 1号から伏線として続いているPeterとほぼ同じ時間に蜘蛛に噛まれた謎の女性の正体もだんだんとわかってきた。Cindyという名前ながら、アジア系か。かつてSPIDER-MANと戦ったEzekielが彼女を幽閉しているようだ。この伏線の膨らませかたは面白い。流石Slott。楽しみだね。

ASM 1.2号の粗筋も手短に紹介。お金のないSPIDER-MAN は何とかお金を稼ぐため新悪人(というより、Peterと同じぐらいの年齢の少年)Clashと戦う羽目に。一方Peter Parkerとしての生活も山あり谷あり。高校のカウンセラーにいじめっ子Flashが悪さをしたことを臭わせてしまう。

このClashというSPIDER-MANのバッタモン悪人の設定は面白いな。Peter はBen伯父さんの死が一つのきっかけとなり、SPIDER-MANとしての人格が形成される。一方、Clashは、裕福な少年で、力には責任が伴うという教訓を学んでいない。それを対比させているのは効果的。

ChameleonがSPIDER-MANを別の場所におびき寄せ、悪事を働くのは面白い。SPIDER-MANにしか聞こえない周波数を使う手口も良い。しかし、彼にそんな科学知識があったのかと突っ込みたくなる。

FANTASTIC FOUR (“FF”)と小競り合いの後(これ1963年に出版されたAmazing SPIDER-MAN 1号の頃の話であることがわかる)目に痣が出来てしまったことをごまかすための、カウンセラーに対する言い訳が気が利いている。I walked into some THING.そう、somethingとFFの力持ちTHINGとを鰍ッている。

その後がちょっといただけない。ごまかすための嘘とは言え、PeterがFlashを陥れる図はありえないかな。
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