9月に到着したAmazing SPIDER-MAN (ASM) は全部で3冊。最後の ASM 926(32)号を読み終えたのでレビュー。
筋書をZeb Wells 、画を久し振りのPatrick Gleasonがそれぞれ担当。Gleasonはインクも自分で入れているんだね。だから毎月担当できないんだろうな。今回も彼の画をじっくり堪能できた。特にCraven the Hunterの作った呪術の道具の描き込み方は半端じゃない。残念なのはPeterがPeterっぽくないところ。
添付画像はAdam KubertによるG.O.D.S. variant。G.O.D.S.って奴等がいったいなんなのかわからない。ただ、時々彼の画に触れるのは悪くない。
先日亡くなった偉大なアーティストJohn Romita Sr.への弔意が926号で取り上げられた。それも4ページに渡って。Kevin Feigeも述べているが我々が思い描くSPIDER-MANは正にJRSRの描いたものなんだよね。我が意を得たり。光文社版の前半は彼の画が中心で宝と言っても過言じゃないそれを保有していることは幸せ。
粗筋を手短に紹介。SPIDER-MANに打ち勝つには彼の宿敵Green Goblinに打ち勝つことと考えたKraven the Hunter。Queen Goblinに射込まれたGoblinの大罪を彼女から取りだし、それを槍に封じ込め、大罪から自由となったNorman Osbornに戻す目論見。その上でGoblinを狩る寸法。
気に入った台詞やシーンを綴っていく。本編の最初は静かに始まる。別れたばかりBlack CatことFeliciaがPeterに電話をかけてきた。良いねこういうの。元の鞘に収まるのかはわからないけど。弁護士のMicheleに会うPeterに、”Is this a date?”と聞くFelicia。そしてPeterは”Why did you ask if it was a date?”と時間が経ってから聞き返す。こういう細かい会話の流れは楽しいね。Feliciaの応えも良い。”Because she’s hot.” まだ別れに馴染めないのはPeterだけじゃない。
Normanの所有するOscorp。Dr. Octopusには彼の奸計により侵入を許してしまった。しかし、セキュリティを強化したはずなのに、いとも簡単にKravenに侵入を許してしまった。駄目じゃん。
冒頭のQueen GoblinとCravenの共通点の言及は成程と思わせるし、表現も凄く誌的で良い。即ち”Poisoned by the legacy of a dangerous man.” Green Goblinと父親である初代Kraven the Hunterのことを指しているのは明白。
今回の話のCliff Hungerは、Normanを槍で刺すつもりが、SPIDER-MANに刺してしまったこと。次号でどうなると期待は高まる。ワクワクするよ。一方冷静に考えるとその結果Kravenが逃げ出すコマはちょっと納得できない。彼がそのSPIDER-MANを倒せば父親を上回ることができるから。結局ファザコンの彼はそれが最終目的なわけじゃん?