2020年に始まったNEW MUTANTS の新シリーズ。話に波があって良い時もあれば、悪い気もある。今回紹介するNEW MUTANTS 30号はそんなこれまでの歴史をなぞるように、良い話もあり、ダメダメな話もありという感じ。
NEW MUTANTSの初代メンバーのSUNSPOTことRobertoが船上パーティーを開催する核となる話と、そのパーティーの中で語られる過去の思い出話の二段構え。
筋書をVita Ayala、画をAlex Kins、Emma Kubert等が担当。EmmaはAndy Kubertの娘らしい。この一族すげーな。彼女は昔の思い出の一つを担当しているのだが、まだあどけなさも残るNEW MUTANTSの面々を活き活きと描いていて好印象。
添付画像は昔Levisのコマーシャルにも出演したことのあるRob Liefield。非常に細かい表紙画を描いてくれている。彼の表紙の中でも出来はトップクラスなんじゃないかな。
核となる話の中では、Robertoのパーティーが船上パーティーだということを知らされ、招待客は正装ではなく、水着を着用しているところが面白い。RobertoはSpace Yacht Partyと招待客に知らせたはずなのに誰一人”Space”に注意を払っていないのがポイント。
Emmaが担当したRobertoとMirageことDaniとの喧嘩からの仲直り。これが画も良かったし、話も一番すっきりしていて楽しい。自己中なRobertoが意図せず壊してしまったDaniの大切にしていたベルトを修理して返却したシーンはぐっと来た。
掲題の設定を知らないことの一つは、KARMAことXian。彼女は同性愛者だったんだな。だからと言って魅力は全然色褪せない。Xianがコンサートで知り合った女性。しつこく付きまとう男性を彼女がグーパンチするシーン。それを見たSHATTER STARの台詞が良かった。”She knows not to tuck the thumb. Nice.” グーパンチは親指を他の指の中に入れちゃいけないけど、素人はこれをやり勝ちらしい。
それ以降の話はどうもな。RhaneとWARLOCKの話はもしかしたら良かったのかもしれないが、画がどうしても許せない。最後のDEADPOOLの話も画がな。
知らなかったことDEADPOOLはミュータントでない?そうなのか。今までずーっとミュータントだと思ってた。
その後の31号も読んだのだが、画も話もどうも納得できずレビューはしない。