アメコミとラーメン

世間の評判は非常に良い映画BATMAN Dark Knight Rises




回りの連中は観ているのに、自分は劇場で見逃したこの映画。漸く鑑賞することができた。公開当時は、鑑賞券のオマケが品切れで、手に入らず。腹を立てて映画館で観るのをやめちゃった経緯があったね。

全般的には、漫画のNo man's land(NML)やThe Dark Knight Returns(TDKR)がモチーフなのかな。(敵役BaneのBATMAN背骨折りの話は読んだことがないので、わからず。有名なのに。邦訳版は出てないのかな。それやこれやでBaneという悪人にどうも感情移入できなかった。)今回の敵役Baneのイメージはどちらかと言うとTDKRの悪役の一人The Mutant Leaderのイメージだ。そして、中盤から後半にかけてのGothamの無法地帯状態はNMLを彷彿とさせる。

絶望のドン底に落ちたと思ったらその向こうには、さらなる深い絶望があったという進行は、小説、映画の常套手段。この映画では、BATMANの敗北、そして決して逃げ出すことのできない牢獄への投獄がそれに当たる。そこからの脱出の件はハラハラ、ドキドキの連続で面白かったな。BATMANの愛するGothamを敵役Baneが蹂躙する光景を見せ付けたからだよね。脱出できたのは。BATMANが恐浮エじないというだけでは、脱出できないって理屈は、ちょっと哲学的すぎるかな。

何故Bruce Wayneの指紋を盗まなければいけなかったのか、何故株式市場にBaneが乗り込んだのか、何故BATMANの正体がバレていたかが、種明かしされていく過程が好きだな。中盤ぐらいまで何でだろうってずっと思ってた。

警官をおびき寄せ、下水トンネルに閉じ込め、無力化するシーンも良い。後半部分で、解放された彼ら警官の反撃シーンは小気味が良い。

Gothamと外の町とを繋ぐ、橋を爆破したり、囚人を脱走させるのは、Nolan監督の第一作BATMAN Beginsで既にやったことなので、またかよって感じがする。感心しない。

その第一作で投獄されScarecrowが、Baneの手により脱獄し再度、姿を見せているところは良い。彼のいかれた私設裁判官の演技は見ものの一つ。

Cat WomanことSelinaの裏切りは、話としては面白いが、誰にも支配されたくない彼女の性格と合わないかな。峰不二子がルパンを裏切るのとはちょっと違うんじゃないかな。

Detective (探偵)であるBATMANの本領が発揮されていないのは残念。その代わりに若い警官やGordon署長がその役割を果たしている。この若い警官、風貌も爽やかで好感が持てる。

後半に登場する黒幕は、ちょっとびっくりだった。意外性という意味ではファンには堪えられない魅力あり。それから最初に脱獄を果たしたのが、Baneじゃなかったというのも、観ていて気持ちが良い裏切られ方だ。一方黒幕の動機はBATMAN Beginsに繋がるので面白いのだが、浅いかな。

BATMANが後半、将来のROBINにマスクを付けるべきだとアドバイスするシーンがある。正体がばれていることで愛する人々を守れないからみたいな理由も話すのだが、これが説得力ゼロ。マスクを付けているのに、自分の正体は敵にバレバレじゃないか。正体がバレるという点では、あまりにいろんなやつにBATMANの正体がバレ過ぎ。ヒーローものの基本がなっちゃないな。

エンディングは良いね。意外性は薄いけどね。中盤Alfredが辞職するシーンが実はエンディングにつながる重要なシーンだったりして長い映画なのに気が抜けない。

評価はB+かな。

コメント一覧

管理人
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen
X-MEN Funさん:
コメントありがとうございます。また、いつも読んでくださって光栄です。
さて、Nolan版を観るのであれば、最初から観ることをお薦めします。
そして、なるべく間を開けないように。
3作の繋がりもこの作品の魅力です。

また、X-MENは面白いですよね。新作も楽しみです。
X-MEN fun
いつも楽しく拝見しております。
ノーラン監督のバットマンシリーズは、ちゃんと見ていなかったので、この機会に見てみようと思います。
次はスーパーマンも手がけるようで、これまでと違うノーラン節のスーパーマンが見られるかと思うと、こちらも楽しみです。
アメコミの世界も奥が深いですね。
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