毎月の儀式。御用達から到着したアメコミの中から最初に読むのは Amazing SPIDER-MAN (“ASM”) 。今回はASM 949(55)号を読んだのでレビュー。
筋書をZeb Wells 、画をEmilio Laisoが担当。添付画像はJohn Romita Jr.による通常版。これ他の号に使われるはずだったがボツになったものではと思わせる構図。ボツと書いたが、細部まで描かれていて好感の持てる作品。もしかしたらインク担当のScott Hannaが細かいところをすべて描いたのかもしれない。
まずは粗筋から。精神疾患のある犯罪者を収監する病院で働くShayをデートに誘ったPeter Parker。いつものようにデートには遅刻するは、デートの途中でRhinoとScrewball が街で暴れているのを目撃しデートを抜け出すはのダメダメ振り。Peterはこれまでとは違う行動に出た。
いつものように気に入った台詞や場面を順不同で書いていく。デートに遅れて現れたPeterの目の周りに殴られた痣を見つけたShay。Peterは経緯を彼女に話すことが出来ない。それに対するShayの台詞。”If you can’t tell me how you got a blackeye, why you have a blackeye?” 英語は面白いなとつくづく思ってしまう。彼女質問は鋭くてそもそもの原因を突き止めようとしている。失敗の原因のルートコーズを解決しなければ同じ過ちを繰り返すことになるのは、ビジネスの世界でも同じだ。
このままでは、また好意を持っている相手に振られるPeterは今回SPIDER-MANになって悪人を退治するのではなく、Peterとして悪人二人に今日は暴れるのをやめてくれと直談判する。これは新しいね。この悪人二人はPeterを知らないのだから普通だったら言うこと聞かないよね。
苦しい理由を筋書担当のWellsは何とか作り上げた。Rhinoにデートアプリの設定をしてあげることをScrewballが提案したのだ。唐突感半端じゃないな。面白いけどね。
話の内容とともに、あまり納得していないのは画の質。今回のアーティストはまだまだ修業が足りない。数年後に凄いやつになった姿を見せて欲しい。今回は短め。次号は950号記念で厚めなので期待したい。