アメコミとラーメン

THORその13


ちょっと趣向を変えて今回はCharles Vessの昔の作品。昔から大好きな画家なんだけど、Marvelで描いた作品が大変少ない。このBlogでもハードカバーのGraphic Novelで、SPIDER-MANが主役のSprits of Earthと北欧神話を題材としたRaven’s Bannerを昔取り上げたことがある。彼はMarvelの仕事の後Neil GaimanのSandmanの画を担当して、評価されたらしい。そんな作品にはあまり興味はなく、彼がMarvelで仕事をしていた時代の作品を何冊かまとめて買った。その中で最初に読んだMarvel Fanfareの34号から37号までの連作について書いてみたい。

Marvel Fanfareは、一人(もしくは複数)の登場の話が数話続き、その後でまた違う登場人物の話が続くというスタイルをとった雑誌。日本では当時売られていなかったな。この作品は1987年に発表されたもの。筋書きはAlan Zalenetzが担当。Raven’s Bannerと同じく今回の話も北欧神話がベース。光文社から1970年代後半に出版されたMighty THORでも登場したTHORの子分であるWarriors of Threeが主役。34号では、食い意地がはって身体付きが立派な割りには弱虫のVolstag、35号では寡黙で頭より腕力に自身のあるHogan、36号では女の子に目がないFandralが、大活躍する。夏至の前日にあるカップルが結婚できれば良いのだが、結婚できなければ神々の住むAsgardが破滅するという予言を聞いたのは邪神Loki。彼は花婿をヤギに変えてしまい密かに自分の城に隠してしまう。Lokiは花婿を探しているWarriors of Threeの面々に本物のヤギを渡し、彼らが苦難の末ヤギを人間に戻そうとする。しかしヤギは本物のヤギなんで、人間には戻らない。Lokiの仕業であることをFandralが突き止め、最後は我らがTHORがLokiをやっつけるという話。

それぞれの話の中ではWarriors of Threeがそれぞれの弱点をいかに克服するかが語られている。そして、それらが克服されたことが最後の37号で証明される。THORの活躍はおまけみたいなもの。(ちょっと残念だな。)

Charlesの画は期待していた以上にすばらしかった。今回の添付画像は34号のもの。この画を使用したのは、Warriors of Threeの面々が一つの画の中に描かれているのと、Volstagの画がユーモラスで好きだからかな。Charlesの画の特徴である、何とも言えない優しい表情の人物の顔は必見。そして、その優しい表情が、北欧神話ののどかな物語とうまく絡み合っている。

御用達Milehigh Comicsがセールをやってくれたお陰でCharlesの作品を集めることができた。感謝感謝。
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