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今月はAmazing SPIDER-MAN (“ASM”)が2冊も到着。読み終えたので、レビュー。
筋書きDan Slott、Christos Gage、画をStuart Immonen、インクをWade von Grawbadgerが担当。添付画像は29号の表紙を採用。Alex Rossの手によるもの。新しい身体を手に入れたDoctor Octopus (“Doc Ock”)の元気な姿。
粗筋。28号では、Norman Osbornが潜伏するSymkaria。Silver Sableの故国でもある。吸った人々を超人へと変化させ、さらに意のままに操るガスを積んだミサイルをNormanは発射した。Sableとその部下、SPIDER-MANはそれを無力化させようと試みる。29号は、Marvelの夏のイベントSecret EmpireとのTie-in(話が繋がっている)。Parker Industry (“PI”)社へ侵入したDoc OckやHydraと対峙するSPIDER-MAN。
ASM 28号の副題の副題は”One-on-one”。最初はSPIDER-MANとNormanとの一騎打ちと思ったが、それだけじゃないのが味噌かな。Symkariaを実質統治している女伯爵KarkovとSableの一騎打ちも見どころの一つ。
なのだが、その丁々発止は中途半端にしか描かれておらず、ちょいと残念。もう一つ、Sableと戦うのであれば、長い裾のドレスは絶対的に不利。そんなものを着ていてSableに勝てると思ったところがKarkovの敗因か。
NormanのSPIDER-MAN に対する台詞“What have I ever done to you?”は何を意味するのか。これまでの仕打ちを覚えているはずなのに。例えば、Peter Parkerがすぐ思い出すのはGwenを殺したこと。もしかして、こいつは別人なのか。いやいや。その割りにはかつて使った蜘蛛の能力を無力化するガスを使っていたりする。わからない。
それで言ったら、昔のSPIDER-MANだったら、同じ手を二度も食わない準備をしていたはず。(逆に言えばだから同じ手をNormanは使わなかった。)
NormanがSPIDER-MANを殺さずに、ガスで意のままに操る人形にするのが究極の復讐だという台詞は、Normanらしい狂った論理で好き。
ASM 29号ではPeterとAnna Mariaとの会話が面白いかな。テレビ出演前のPeterがAnnaに”Any words of encouragement?” Annaは”Don’t screw up.” screw upはぶち壊すみないな感じ。いろいろ場面に使える。もし、Mary JaneだったらPeterの言うように”Go get ‘em, Tiger.”と言ったかもしれない。二人の性格もあるが、立場が違うんだよね。
また、宇宙からの侵略やMODOKらの攻撃を観て、テレビ出演中に立ち上がろうとしたPeterを無言で制止するAnna Mariaのコマも好きだな。
Anna Mariaの最近の恋愛に気付いてもいなかった、Peterに友達としても駄目とAnnaは言い切るシーンも良し。
PI社本社ビルで社員に変装したHydraの戦闘員という設定は面白い。親しげに話しかけるSPIDER-MANに対し冷たい対応をとる彼らをImmonenが上手に描いている。
後半はDoc Ockとの戦いなのだが、大したことはない。
Doc Ockはお山の大将なので、今はHydraと手を組んでいても、最後は絶対仲違いするはず。