John Romita Jr.(JRJR)の普通版の表紙(添付画像)が凄く良くてvariant版は買わなかった SPIDER-MAN (ASM) 927 (33) 号。狩られる獲物となったKravenが凄く良い。
いつもはSPIDER-MANを最後まで読むのをとっておくのだが、続きが気になって928(34)号も読み終えた。2冊まとめてレビュー。
928号はvariant版を買ってしまった。JRJRの画に父親の故John Romita Sr.がインクを入れた作品なのだが、どうも出来上がりにしっくり来なかった。SPIDER-MANなんて父親の癖が強すぎてJRJRの良さみたいのが活かされなかった。実はJRJRの通常版の表紙の方が断然良かった。
筋書をZeb Wells 、前号から続いてPatrick Gleasonがそれぞれ担当。
粗筋をさらっと書く。呪術により取り出したNorman Osbornの過去の罪をSPIDER-MANに注入したKraven the Hunter。結果、KravenはSPIDER-MANに狩られる獲物となってしまった。Kravenも自分自身を”Kraven the Hunted”と自嘲気味に言う始末。こういうのは英語の面白いところだな。
気に入った台詞やシーンを綴っていく。前号で気が付けば良かったのだが、J. M. DeMatteis and Mike Zeckが1987年に世に送り出した名作(と言われている)Kraven’s Last Hunt (KLH)のHomage作品なのか。黒を多用して暗い画の仕上がりなんかそういうことなんだな。928号で地中から這い上がるシーンなんかもKLHのシーンを連想させる。SPIDER-MAN は黒のコスチュームを再び着ることになったのもそうだな。これも1987年と同じだ。
928号でマスクがVenom化してちょっとそれは行き過ぎと思ってしまった。1987年らしくない。
Verminも再登場。この気持ち悪いキャラはKLHの中でも多用されていたからな。しかも悍ましい増殖したVerminだ。増殖版Verminは数ある止めてほしいSPIDER-MANの設定の一つだな。というよりこのキャラもう使わないで欲しい。
ASM 928(34)号ではPeterの暴走が止まらない。入院中のTombstoneの医療機械の電源を外すは、PaulとMary Janeの命は狙うは。悪堕ちするヒーローの話は大嫌い。やめて欲しい。そうじゃなくて、ヒーローが自分の中の悪の部分と戦う場面をみたいんだよ。
NormanのMary JaneとPaulへの助言。”Trust me. Take the tunnel.”ニューヨークを出るのに橋を使わずに、トンネルを使えと言っている。Normanの大罪を注入されたPeterはかつてNorman (Green Goblin)がGwenを橋から落としたようにMJとPaulにもそうしかねないと考えたから。SPIDER-MANの長い歴史を上手に使っている。
PeterとNormanの最初の対決シーン。悪堕ちしたPeterの台詞とその後のNormanの懇願。”I’m not like me anymore. I’m like you.” “Don’t let him do this to you, Peter.” HimはNormanの大罪であり、Green Goblinのことだね。
ちょっと混乱しているシーン。車に乗ったMJとPaulが使ったトンネルを破壊しているのはQueen Goblinなのか、悪堕ちしたSPIDER-MANのかわからない点。ポッドキャストのレビューショー、SPIDER-MAN Crawlspaceで答えを確認することにする。
先月に続いて、続きが気になって仕方ない。気に入らない点、嫌いな点もある。だけど話は面白い。この物語の最後はいよいよNormanが悪に戻るということなのか。気になる。