先週到着したAmazing SPIDER-MAN (“ASM”)850(49)号を読み終えたのでレビュー。(Legacy Numberとカッコ内はSpencer後の号数。)今月は嬉しいことにASMを始めアメコミが多数到着したので勿体ぶらないで読むことができる。850号という筋目の記念号なので、分厚い。久し振りに綴じ方が真ん中でホチキス留じゃないアメコミを見た。昔の記念号はこんな感じだったな。ちょっとしたトレードペーパーバッグ。(英語で言えばPaperbackに違いはない)
筋書をNick Spencer、画をRyan Ottley、Humberto Ramos、Mark Bagley、インクを多数が担当。その他にChris Bachaloが描いている短編の他、短編2作のオマケつき。添付画像はJ Scott Campbellのvariant cover。実はこの表紙のタイトルが印刷されていないもの(virgin variant)が公式サイトで$348で売られている。買わない。しかし何かバブルだな。
豪華絢爛アーティスト陣だ。その中でも特に良かったのはRamos。今まで見た彼の画の中で最高傑作じゃないかなと思える程良い。歳を経るごとに画がシンプルになっていくのだが、彼は今が円熟期なのかもしれない。特にNorman Osbornが良いな。それからBagleyも安定した画力で読んでいて何の不満もなかった。Bachaloの描くSPIDER-MANがあまりに後期アラレちゃん的仕上がりでなんだかな。
粗筋。Sin-eaterは遂に彼の持つ銃でJuggernautを撃ち抜く。Juggernautの力を吸収した彼は巨大化する。執拗にNormanの後を追う。それを止めようとSPIDER-MANは必死に努力する。
気に入ったシーンや台詞等を紹介。NormanのSin-eaterのコスチュームに対する感想。”You know I take great offense at your appropriation.” 緑と紫はGreen Goblinのトレードマーク的色使いでそれと同じSin-eaterのコスチュームにケチを付けている。
巨大化したSin-eaterと戦うSPIDER-MANのいつものwise-cracking。”But HULK needs his stretch pants back. Trust me you wouldn’t like him when he wears khaki.” これはHULKのテレビシリーズのバナー博士の決め台詞のパクリ。Sin-eaterの姿とズボンがまさにHULKと瓜二つなこととひっかけてつまらない冗談にしている。
もう一つSPIDER-Gwenの台詞。Peterのヒーローとしての姿勢についての賛辞である。”No matter who tries to stop him, he’s going to do what he believes is right.”
この号の中で一番良かったのは、SPIDER-MANを崩れ落ちた天井だか壁だかからNomanが救うシーン。一番憎むべき相手からの借りを返済するため。一方もう借りは返したから、次にSPIDER-MANが窮地に陥っても助けない。合理的で非常に納得できる。
NormanがSPIDER-Gwenの臭いをかぎ、Gwenと看破するシーン。キモイ。しかし嫌いじゃない。と同時にそりゃわからんよねと納得出来ない気持ちもある。
これまでCarlie CooperがKindredだと言い続けてきたが、ちょっと自信がなくなってきた。Kindredの意味がCarlieだと繋がらないのが引っかかっていたが、850号の中でこれまでのNormanとの戦いで命を失って来た登場人物の回想シーンの中にHarryいる。確かにHarryだったらKindredと繋がる。こんな推理も楽しい。
蜘蛛の力を持った仲間たちの存在は余計。もしくは活かしきれていない。何か重要な役割を果たすのかと思いきや最後の最後でPeterを助ける。いやー記念号だからこそ、Peter自身の力で苦境を乗り越えてほしい。それでこそ、スーパーヒーローってやつなんじゃないかな。例えばASM 33号で巨大な重機を持ち上げるシーンなんかが、オイラの望むシーン。
OttleyはASMから担当を外れるみたいだが、残念じゃない。
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