昨日の第93回全国高校野球選手権神奈川大会で、
ハマっ子が燃える対決が10年ぶりに行われました。
横浜高校 vs 横浜商業
神奈川の高校野球界を引っ張ってきた、
両神奈川の雄の対決です。
昭和30年代から40年代にかけ、
神奈川はすでに全国屈指の激戦区となっていましたが、
その中心にいたのは川崎市の法政二高や相模原市の東海大相模。
その他の全国制覇校も、
湘南高校や桐蔭学園等、
なんとなく横浜というイメージのない学校ばかり。
そんな中、
横浜と横浜商(通称;Y校)は、
まさにハマっ子対決として、
横浜の高校野球好きの血をいつも湧き立たせる存在でした。
特にY校が復活を遂げた昭和50年代初頭あたりから、
両校の対決はヒートアップ。
愛甲の横浜が破り全国制覇を成し遂げれば、
三浦のY校が春夏全国準優勝という偉業を成し遂げたりと、
両校の対決は『勝った方が全国上位』というぐらいレベルの高い戦いとなり、
そのライバル関係は平成の頭ごろまで続きました。
しかし、
Y校が監督問題などでややゴタゴタして力を落としていくのを横目に、
小倉部長の復帰で力を得た横浜が90年代の半ばからは【王国】を形成。
両校のチカラに大きな差ができてきました。
そして世の中の流れは、
『野球は私立高』。
そんな中で踏ん張るY校が意地を見せたのは、
2年のエース松坂率いる横浜に『絶対不利』と言われながらサヨナラ勝ちした97年ぐらい。
それ以降は、
東海大相模の復活や、
桐蔭、桐光、慶応など強豪の乱立もあり、
Y校はトップに君臨し続ける横浜との対戦まで勝ち進むこともままならなくなっていました。
今年も10年ぶりの対戦とはいえ、
その舞台は県大会上位でのものではなく、
3回戦。
お互い1勝づつしたところでの対戦は、
いわば抽選のいたずらのようなもの。
今年も評価から言えば、
Y校は横浜には遠く及ばないというものでした。
しかし昨日の保土ヶ谷球場。
外野も解放され、
3回戦では異例の大観衆が詰めかけました。
そんな中、
Y校が意地を見せた戦いとなり、
終盤まで試合はもつれる展開となりました。
1-3とリードされた8回のY校。
連打で1点を返し、
なおも1・2塁。
バッターはタイムリーを含む2安打を放っている和田。
この和田、
突貫小僧のような気合満点のプレースタイル。
フェンス直撃のタイムリーを放ったかと思えば、
無理やりホームに突入して刺されたり、
ダイビングキャッチをしたり。
とにかく”何かをやりそう”な選手でした。
しかし彼は左バッター。
横浜ベンチは、
ここで左腕でスライダーのいい相馬をリリーフに。
余裕の継投で和田を三振に仕留め、
この時点でほぼ勝負は決しました。
横浜の選手層の厚さが際立った終盤となりましたが、
Y校も意地を見せ、
名門対決にふさわしい好勝負でした。
スカイブルーのY校のユニフォーム、
”あのころ”と同じで、
輝いて見えました。
横浜高校で選抜準優勝時の主将だった吉田部長が就任して2年。
Y校復活ののろしは、
昨日上がったように見えました。
名門復活へ、
その歩みを期待しています。
さて、
神奈川では選抜優勝の東海大相模も順調に3回戦を突破。
いよいよこの週末、
もう一つの神奈川クラシック、
東海大相模vs横浜の対決が行われる予定です。
一方的に横浜が東海大相模を倒し続ける歴史は、
去年終わりをつげ、
去年、今年と全国で結果を残し続ける東海大相模が有利との評が、
久しぶりに上がっています。
しかし一筋縄ではいかないこの対決。
神奈川の流れを決めるこの対決。
土曜日に相模原球場で行われる予定です。
こんな対決、
やっぱり横浜スタジアムでやってもらいたいなあ。
3万人の観衆でいっぱいになるのになあ。
ということで、
どんどん高校野球の予選は、
興奮の方向へ進んでいっています。
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近年実力のある選手が私立に流れる中、横校相手にホント息詰まる試合でした。選手たちのプレーには「おれたちがY校だ」と言わんばかりの守りや打撃もあり、名門Y校の復活の時を期待できる試合でした。
やはりこういう伝統校には頑張ってもらいたいですね!
この試合、Y校のいいところがたくさん出て、好勝負でした。復活への道のり、始まったばかりです。注目しています。
全国の伝統校、懐かしいユニフォームが甲子園で躍動する姿、見たいですね。広島商、四国の4商(松山商、高松商、徳島商、高知商)らも新興勢力に押され、なかなか甲子園までやってきてくれません。個人的に大好きな池田や豊見城なども、厳しい戦いを強いられています。しかしいつか、”鮮やかに復活”という文字が紙面を飾ってくれること、願ってやみません。