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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

キミは見たか?! リナレスvsロマチェンコ

2018年05月14日 | ボクシング

【WBA世界ライト級タイトルマッチ 12回戦】 ~NY・MSG~
WBA世界ライト級王者             WBO・Sフェザー級王者
ホルヘ・リナレス(帝拳)● 10R TKO  〇 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ) 



ボクシングのビッグマッチ。

今までも歴史の中で、
たくさんのビッグマッチが挙行されてきました。
最初からビッグマッチであった対戦もあり、
また、その凄まじい激闘からののちにビッグマッチと称されるようになったものもあります。

最近では、
パッキャオvsメイウェザー
という対戦もありましたね。

ボクシングは時として、
本当にものすごい歴史的な試合を作るものですが、
世界の歴史の中で、世界のボクシングファンが語り継ぐようなビッグマッチに、
日本が関係したことはまだないといっていいと思います。

しかし土曜日に行われたビッグマッチである、
リナレスvsロマチェンコの対戦は、
『日本が関係した』という意味では歴史的なものでした。

直接日本人のチャンプが出場したわけではありませんが、
ずっと日本の帝拳ジムがプロモートしてきた世界チャンピオン、
ホルヘ・リナレスがこのビッグマッチに挑むということについて、
疑問の差しはさむ余地はありません。

02年に来日以来、
ずっと日本を拠点に鍛え上げ、
フェザー級、スーパーフェザー級、そして現在のライト級と、
3階級で世界チャンプのベルトを巻いているまさにスーパースター級の強豪ボクサーです。

最近でも山中慎介や村田諒太などとトレーニングを行っていることなどがしばしば紹介され、
日本のファンにはおなじみの選手です。

そしてそのリナレスが4度目の防衛戦の相手に選んだのが、
『全階級でだれが強いのか』を決めるパウンド・フォー・パウンドのランキングNo1、
まさに「キング オブ キングス」のロマチェンコ。

今ボクシングの世界では、
GGGと言われるゲンジー・ゴロフキンと並んで「2大スーパースター」と言われるのがこのワシル・ロマチェンコ。
”ハイテク”という名で呼ばれる通りのスピードと正確さをもって、
オリンピックでは2連覇。(北京・ロンドン)

なんとアマチュアでの成績は396勝1敗というから驚きです。
プロに転向してからももちろん全勝であっという間に2階級制覇。
向かうところ敵なし、村田諒太をして「リナレスが倒せなければ、このロマチェンコを倒せるボクサーはいない」と言わしめるほどの、
難攻不落のスーパースターです。

そのロマチェンコが転級して、
ライト級にターゲットを定め指名してきたのがリナレス。
興奮のビッグマッチが実現する運びとなったのです。

そして、
リナレスvsロマチェンコは、
現在のボクシングにおける最高のビッグマッチの一つとして、
NYのマジソン・スクウェア・ガーデンで行われました。

強打のリナレスはまさに今脂が乗り切った状態でしたが、
さすがにロマチェンコには分が悪いとみられていて、
かけ率も大幅にロマチェンコ寄りというのが大方の見方でした。

そして昨日のこのビッグファイト。

久しぶりに、
毎ラウンド「瞬きできない」「息も絶え絶え」という緊張の中で見ました。

ロマチェンコの、
中量級なのに「ありえない」速い動きと速射砲のようなパンチに、
リナレスは堂々と真っ向から、自分の強打を信じて戦いを挑んだという感じでしたね。

6Rには強烈な右ストレートで、
あのロマチェンコからダウンを奪い、
会場を興奮のるつぼに叩き込みました。

しかし態勢を立て直したロマチェンコはさすが。
10Rに見事なコンビネーションから、
最後はボディに一閃。

もんどりうったリナレスは、
立ち上がることができず10カウントを聞いてしまいました。

残念ながら敗れたリナレスは王座陥落。


しか~し。。。。


リナレスは世界中のボクシングファンに、
そのファイティングスピリットを称賛され、
その数億に及ぶファンの頭の中に「リナレス強し!」を植え付けたと思います。

ものすごい戦いでした。
これぞボクシングでした。

所属する帝拳ジムの興行のキャッチフレーズである、

THE REAL

そのものでした。

まがい物が入り込む隙間なんて、
これっぽっちもありませんでした。

これこそがボクシング。
これこそがファンが待ち望んでいる「ファイト」そのものです。

そんな素晴らしいものを見せてくれた両者、
特にリナレスを無条件で称えたいですね。

日本でのファイトもここまでいくつかあるリナレス、
ワタシも目にしたことがあります。
そんな彼がここまで凄いことをやったということに、
なんだかちょっと、ウルっと来てしまいます。

ゆっくり休んでケガを治し、
また高みを目指していってほしいと思います。

こういうファイトを見ると、
またボクシングにのめりこんでいってしまいそうです。


「世界のメガファイト」

井上尚弥と村田諒太、
その両者にも、
こんな舞台へ登っていくチャンス、
十分にあると思います。

特に井上は、
来る25日のマクドネル戦に勝てば、
その期待が高まっていくことでしょう。


やっぱり本物のボクシングは、
瞬き禁止ですよ。


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