意味の違う”崖っぷち”

昨日のプロ野球。

ワタシは二人の先発投手に注目していました。
二人とも今季初登板となった、
ヤクルトの館山と日ハムの斎藤、
両投手です。

両者ともに今季『がけっぷち』に立たされているという立場には違いないでしょう。
しかしその受ける印象は、まったく違うものです。

館山はここ3年ほどは右ひじの手術の影響で出場もままなりませんが、
そのケガをリハビリで克服して復活を遂げる姿は、
ファンだけでなくチームメートにも勇気を与える存在。

投手陣の中での存在感は際立っている存在で、
『復活登板』の際はチームの中でも、
「何とかしなければ」という意識が高まるように感じています。

引退した広島・黒田のように、
ナインの「精神的支柱」でもあるし、
なるべく長くチームにいてほしい存在だと思います。

それゆえ、
中日のレジェンド・山本昌がそうだったように、
『引退するか否かは、全部彼自身に託されている』
という感じですね。

昨日のピッチングは、
正直年齢を考えても『もうこの辺が引き時なのかな？』と思わないでもありませんでしたが、
それでも『また頑張ってほしい』と思う自分もいました。
次回の登板に、期待しています。


一方の『がけっぷち』は日ハムの斎藤佑樹。

昨日はロッテとの試合で久々の先発。
しかし勝ちには結びつかず、
6回ランナーを出して交代。

実質5イニングで3失点。
このピッチングをどう見るかということになりますが、
やはりワタシには『1軍のローテ投手としての力量は備えていない』としか映りませんでした。
変り映えのしないピッチングという印象です。

ワタシは彼については、
残念だがプロ野球の投手として生きていく力量はないのではとみています。

もちろん中継ぎなど生きる場所を見つけて、
「細く長く」
生きていく道を探るというのは有かもしれません。

しかしながら、
そういう道を模索するには、
彼はちょっと「大きすぎる」存在なのではないでしょうか。

ワタシはこの斎藤投手を見ると、
どうしても昔の甲子園のアイドル、
近鉄の太田幸司投手を思い出してしまいます。

『日本中の大ヒーロー』であった高校時代。
プロに入ってから、
『その名前に見合うだけの活躍』を期待され続け、
そこそこの成績を残すものの『大成した』とはいいがたく、
いつしかフェードアウトしたプロ野球の現役時代。

しかし太田は、
いつまでも人々の心の中には「甲子園のヒーロー」として生き続ける。。。。。。
そんな存在です。

太田はそれでも、
記録を紐解くと3回の二けた勝利を挙げて通算58勝。
「それなりの成績」を挙げています。
しかしながら、
≪太田幸司≫といって語られるのは「あの甲子園の熱投」それひとつです。

斎藤も、
今でも「ハンカチ王子」という異名を世間には忘れてもらえず、
『日ハムの斎藤』というよりは、
まだ『早稲田（早実）の斎藤』といったほうが通りがいいように思います。


あくまで私見ですが、
ワタシは日ハムは、
斎藤投手を見切るのであれば、
本当に早いうちに引導を渡してあげてほしい。。。。。
そう思っています。

正直、
彼の投球を見ていると、
「見るに忍びない」状態になってしまいます。

その球筋とかもろもろ、
『プロとしてやっていくには、苦しい』
としか思わないからです。

もう一度言いますが、
もし日ハムがそう思っているのであれば、
本当にボロボロになる前に、
早く彼に次の道に進ませてあげてほしい。。。。。。
そう念願しています。

あるいは球団の方針と、
栗山監督の方針が違うのかもしれませんが。

栗山監督が監督でなければ、
こうして先発で使われることもなかったような気も、しています。

≪若い、若い≫と言われていたがもう三十路もすぐそこ。
「次の道」を模索し始めたら、
能力の高い彼のことを、
早稲田をはじめ、アマ球界は放ってはおかない気がします。

”活躍の場は、無限大”
ワタシはそう思っています。

それゆえ、新しい道に進むために、
せめて３０前には、
プロ野球人としては見切りをつけさせてあげてほしい。。。。それがワタシの願いです。

同じく「プロで活躍できるだけの素養がない」のに引っ張っちゃった挙句、
ああなっちゃった……とワタシは嘆いているＮ嶋Ｋ茂みたいな中途半端な存在には、
決して斎藤をならせてはいけないと思っています。

プロ野球というよりも、
日本アマ球界の≪至宝≫ですよ、
今もって斎藤佑樹という男は。
早くそちらの方向に軌道修正して！！！


そんなことを思いながらの、
昨日の観戦でした。