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第101回全国高校野球選手権大会 予選展望4 【東海】

2019年06月27日 | 高校野球

≪第101回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望4 東海地区 -


【静岡】(参加111チーム)  
古豪・浜松商の大復活はホンモノ?! 強豪が沈んで戦国時代の様相を示す中、勝ち上がるのは?

◎ 常葉大菊川
〇 浜松商 静岡 加藤学園 静岡商  
△ 御殿場西 常葉大橘 浜松工  
▲ 島田商 清水桜ケ丘 浜松西

本命は、いない。かつてないほどの大混戦の大会になりそうな今年の”静岡夏の陣”だ。ずっと県内トップを走り続けてきたライバル・静岡の戦いに忸怩たる思いを抱き続けてきたであろう長年のライバル・浜松商がついに長い沈黙を破り今年の春に復活を遂げた。昭和の年代にはライバル静岡に先んじて県内のトップを走り続けてきた浜松商も、高校野球の質的変化の中で取り残されるような厳しい時代を過ごしてきた。平成の時代はずっと苦難を味わってきて、1990年の春夏連続出場の後は、わずか1度の甲子園出場だけにとどまる30年間を過ごしてきたが、今年復活ののろしを上げる。地区大会で連敗して苦しい状況で出場した県大会で投打がかみ合って久しぶりのV。その勢いに乗って東海大会でもなんと決勝進出を果たした。攻守にこれといったものはないが、かつてをほうふつとさせるしぶとさにバランス感を兼ね備えた「ああ、浜商だなあ」という試合っぷりで、オールドファンを歓喜の渦に巻き込んでいる。正直に言うと、春はすべてがうまく言った感じでの快進撃だったが、夏もそううまく事が運ぶとは思われない。しかし、しぶとく勝ち切っていくのが浜松商の野球。復活に期待する全国の高校野球ファンの声援の後押しを受けて、はたして甲子園に戻ってこれるのか。今年の県大会は両手に余るほどの有力校が、ほとんど差なく散らばっている印象で、どこが勝ってもおかしくはない。そしてそういう時は、やはり勝ち方を知るチームが強いという観点から、本命には2年連続の夏を狙う常葉大菊川を上げる。その強力打線は昨夏とそん色ないレベルになってきており、十分に戦える戦力が整ってきた。名門静岡は、春は音沙汰なしだったもののやはり怖い存在。投手陣の軸が欲しいところ。春準Vの加藤学園も候補の一角。初の甲子園をつかみ取れるか。静岡商も名門復活を狙う。高田監督-エース高田の”父子鷹”コラボは絵になる存在だ。秋に優勝した御殿場西は、常葉菊川の選抜優勝監督である森下監督が率いており、打線の強化がすごい。常葉大橘は有望な選手が集まる素材型チーム。浜松工、浜松西はいずれも春の地区大会で浜松商に快勝しているチームで、県の上位で戦う力は十分に持っている。

 

【愛知】(参加188チーム)   
全国最多の出場校誇るマンモス大会。選抜優勝の東邦は新陣容で望む。

◎ 東邦 
〇 中京大中京 愛工大名電 
△ 享栄 中部大一  
▲ 愛知黎明 至学館 愛知啓成 中部大春日丘

今年は神奈川大会を抜いて、全国一の出場校を誇るマンモス大会。7,8試合を勝ち抜かなければならない中頂点を極めるには過酷な激戦を勝ち抜かなければならない。とはいえ、今年の大会の図式は明らかだ。「ストップ・ザ・東邦」に成功するチームが現れるか否かだ。選抜で完璧な戦いぶりで優勝を飾った東邦は、当だの二刀流でチームを優勝に導いた石川がどうやらこの夏は野手に専念するとも言われている。石川が君臨しないマウンドは2,3人で守る予定だが、どのように失点を防いでいくのか、見ものだ。打線は相変わらず全国屈指の破壊力を誇る。石川・熊田のツインバズーカは強烈。どんな投手からでも5,6点は奪えるだけに、QSを決める投手が現れれば安定して勝ちあがりそうだ。ライバルの中京大中京は秋春ともに実績を残して東邦を猛追する。2年ぶりの栄冠には、打線の破壊力をもう少しアップさせたいところだ。愛工大名電は、1年生左腕・田村が練習試合で強豪相手に好投。夏への自信をつかんだ。投手力に切り札が出現すれば、2強にも劣らない戦力となる。享栄は中京大中京で全国制覇を成し遂げた大藤監督が率いて2年目の夏。名門復活には、しっかりとした投手陣で強豪の打線を抑えていきたい。中部大一は春の優勝校。エース磯貝が東邦や中京大中京を破り、すっかり自信をつけた。普通に戦えばかなりイイ線までは行きそうな感じだ。沖縄尚学や長崎日大で全国的に知られた名将・金城監督率いる愛知黎明は春快進撃で決勝に進出。東海大会でも浜松商相手に激戦を戦い、夏への手ごたえを得た。至学館はここ数年の好チームに劣らない攻守で、2度目の夏に狙いを定める。愛知啓成は2014年の甲子園、三重で準優勝を飾った中村監督を招聘。勝負をかける夏になる。

 

【岐阜】(参加68チーム) 
鍛治舎監督ショックが夏も続くのか。勢力図の変化は許すまじ、ベテラン阪口監督の大垣日大が本命の座譲らず。

◎ 大垣日大
〇 中京学院大中京 県岐阜商 
△ 岐阜一 帝京可児 市岐阜商 
▲ 関商工 美濃加茂 岐阜城北 岐阜総合

熊本、秀岳館を率いて甲子園にセンセーショナルを巻き起こした鍛治舎監督率いる県岐阜商の動向が最も注目の的。配給の妙が光る投手を複数育て、そこにノーステップ打法を取り入れた相手の嫌がる攻撃を仕掛ける打線を組み合わせ、野球力の高いチームに育てるのが鍛治舎監督流のチーム作りだ。秀岳館時代と違い様々な制約の下でのチーム強化となるが、徐々にその成果は出始めており、代表を奪い取る態勢は整ったとみている。しかしそうはさせたくないのが県内の有力校。3連覇を狙う大垣日大は、大ベテランの阪口監督が「覇権は渡さない」と並々ならぬ決意で臨んでいる。昨年までの修行のような大エースは存在しないが、それでも数枚の好投手をそろえて勝負に向かう実力は十分だ。打線は林、小野ら甲子園経験のある打者が並び切れ目ない。中京学院大中京は、投打に穴のないチームに仕上がり3年ぶりの夏を目指す。秋春ともに4強入りを果たしている岐阜一も圏内。平成では一度も踏むことのなかった甲子園の土(夏)を、今度こそは踏むつもりだ。市岐阜商や帝京可児など、頂点を狙うことのできるチームも数多く見受けられ、決して「鍛治舎監督だけが目立つ」大会にはならないような気がする激戦の県大会だ。

 

【三重】(参加61チーム) 
際立つレベルの高さ。津田学園が最有力も、菰野、三重など続々と刺客候補が名乗りを上げる。

◎ 津田学園 
〇 三重 菰野   
△ 津商 いなべ総合  
▲ 海星 宇治山田商 白山 

昨年はノーマークの白山が代表権を奪い、世間を大いに驚かせた。しかし今年は、高いレベルで有力校が競り合う展開になりそうで、惑星の出る暇は見つけられない。最有力は選抜でも好投を見せた好投手・前を擁する津田学園だ。選抜帰りの東海大会でも、前は3試合すべてに投げて、キッチリと試合を締める役割を果たして見せた。前がこういう感じで使えるようだと、津田学園の優位は全く動かないことになるが、はたしてどうか。打線も徐々にではあるが形が見えてきた。東海地区NO1という称号は本当に選手たちにとって大きく、精神的にかなり優位に立って戦いを進めることができそうだ。菰野は秋春ともに決勝に進出。安定した戦いぶりを見せる。その原動力はエース岡林。「絶対に津田の前には負けない」という強い決意でマウンドに登る馬力のあるピッチャーで、最速は150キロを超す。11年ぶりの夏に向けて、その視界は良好だ。5年前に甲子園で準優勝まで上り詰め、昨春は選抜で4強まで進出して、最強の大阪桐蔭に対し一歩も引かない素晴らしい戦いを見せた三重。ここの所すっかり甲子園で活躍するのが定番になっているが、今年も複数投手と猛爆打線といういつものチームカラーで頂点を狙う。ライバルは難敵ぞろいだが、このレベルの高い争いを制すと意気盛んだ。試合になると強さを発揮するのが津商。4年前の甲子園での大活躍は記憶に新しい。しぶとさとしたたかさを持って臨む夏の戦いだが、頂点を極めるには、投手陣の安定は何としても必要だ。いなべ総合、海星らのかつての常連校たちも虎視眈々と狙いを定める。宇治山田商の快男児・岡の打棒にも注目だ。

 


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