高校野球が第100回を迎えて、
7月ぐらいから、
関連した番組が本当に”雨後の筍”のように出てきています。
ドキュメンタリー番組あり、
芸人関連のバラエティあり、
様々な切り取り方で高校野球の面白さを伝えてくれていますが、
ワタシはドキュメンタリーのようなものだけ目にするようにしています。
そんな昨日。
56代表校が前日に決まったというこの段階で、
NHK-BSが「アナザーストーリー」という番組で、
桑田と清原、あのPLのKKコンビを取り上げました。
『桑田と清原 KK伝説』
やはり、スポーツドキュメンタリーはNHKだなあ……
そんな印象を持つ、
この日の番組でした。
過去も何度か、
「うーん、面白いなあ」
と思わせる高校野球関連のドキュメンタリーがありましたが、
今回もとても面白かったですね。
特に世代的に「ビンゴ」なKK時代の高校野球界の空気みたいなものを、
こうやって思い出させてくれる企画は、
ありがたいし、いいものだなあと思います。
最近の映像を見ながら、
茶化すようにあ~だこ~だというだけの芸人主体のバラエティとは、
完全に一線を画しているように感じています。
また、
出演してくれた面々が、
何というか、ぐっとくる選手だらけで、
時になつかしさに唸り、時に涙したり、
忙しい1時間となりました。
桑田が取手二高に自らの敗戦の原因を自分なりに探りに行ったくだり。
高校野球ファンにはおなじみのエピソードなんですが、
石田の家に泊まって、
大阪からの関係者の電話に対して石田のお父さんが、
桑田をおもんぱかって知らないふりをしたなんてことは、
昨日初めて知ったエピソードでした。
そしてその桑田。
「死ぬ寸前までは知らなきゃ、ランニングとは言えない」
というストイックな姿勢は、
高校生として突出していました。
その当時大学生だったワタシ。
桑田のその言葉をナンバーか何かで読んで、
えらく感心した覚えがあります。
「そうであってこその、PLの強さなんだなあ……」
そんな風に思ったことも、
思い出しました。
桑田が泊まった時の、
石田のはにかんだような笑顔、
胸が詰まる思いがしました。
石田は昨日も紹介されていたように、
若くしてがんで逝ってしまった『伝説の高校球児』です。
あの夏のキップのいいピッチングを買われて早稲田に進学するものの、
体育会の体質に慣れられずに退部。
その後苦労して日本石油でもう一度野球を再開し、
苦労を重ねてプロ野球選手という夢をかなえて横浜に入団。
しかしそこでも大成できずに、
その後はバッティングピッチャーとして、
チームに貢献していっていた矢先の病気でした。
甲子園優勝(大越は準優勝)投手が、
苦労して苦労して、
プロへの道を切り開いたと聞くと、
ワタシは昭和51年の崇徳・黒田(リッカー⇒ヤクルト)と平成元年の仙台育英・大越(米独立L⇒ダイエー)とともに、
この石田投手が思い浮かびます。
若くして頂点というものを知り、
その後うまくいかないということも経験しながら、
最後はプロへの道をつかみ取った彼らを、
プロで順風満帆に活躍した選手たち以上に、
なんだか心に残しています。
そんな石田や決勝ホームランを打った中島、
前年にPLが倒したその年”史上最強”と言われた池田のスーパースター、水野と江上。
そしてPLからは1学年上の捕手だった清水孝と不慮の事故で選手生命どころか普通の生活さえ奪われ、
苦難の道をたどりながら頑張り続ける清水哲、そして高松など、
『いまどうしているのかな~』
という選手ばかりが出演してくれて、
なんだか本当に懐かしく、
「甲子園同窓会」をやっている気分で番組を見ました。
大アップセットを起こした伊野商のエース渡辺、そして山中監督も出演していましたね。
あの年の高知は、
伊野商の渡辺、高知商の中山、そして明徳の山本。
3強のものすごいレベルの地区予選は、
いまだに語り草になるほど。
高卒ドラ1の中山に高卒ドラ2の山本、
そして社会人経由ドラ1の渡辺。
高知県大会の出場校数は20校そこそこだったと思いますが、
「どんだけレベル高いんだよ~」
と唸るほどの大会だったのを思い出しました。
結局選抜は伊野商が、選手権は高知商が甲子園に行っているんですが、
秋の四国大会を制したのは明徳だったんですよね。
3強のたたき合い、本当にすさまじいものでした。
あ~
この頃のことを語りだすと、
なんだか歯止めが効かなくなっちゃいますね。
本当に面白い、
昨日の番組でしたね。
清原はあの事件以来、
本当に高校野球の世界でも「なかったもの」にされているかのようにスルーされ、
話題にも上りませんでしたが、
高校球界において清原は、
『清原の前に清原なし、清原の後に清原なし』
と言われるぐらいのスーパーヒーローだったことは間違いありません。
ワタシの感覚では、
桑田もすごかったけど、
清原はさらに上を行った凄さだった。
そんな感じですね。
高校時代というところだけを切り取ってみてみれば、
松井秀喜も大谷翔平も、
清原の足元にも及ばない存在だったということが言えるかもしれません。
最後の夏、
準々決勝で剛腕・中山(高知商)から打った一発。
後にも先にも、
あんなにすごいホームランは、
見たこともありません。
もちろんプロの世界を含めても・・・・・という意味です。
ワタシの「見た試合」ということであれば、
MLBでもあんなにすごいホームランは、
お目にかかったこと、ありませんね。
ちなみにワタシの中での「2番目にすごいホームラン」は、
大阪桐蔭・中田が2年の時、
選抜優勝の横浜戦で放ったセンターへの「超音速」のホームランですかね。
そんなことばっかり思い出す、
昨日の至福の一時間。
NHKさん、
ありがとう。
いろいろ番組作りにも問題が指摘されている昨今ですが、
スポーツのドキュメンタリー作らせたら、
まだまだNHKがダントツで一番だと、
ワタシは思っています。
さあ、
明日は組み合わせ抽選会があります。
白山高校の女性部長のほほえましいエピソードなども出てきて、
い~い感じになってきました、
今年の甲子園。
まもなく開幕です。
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残念なことに我が家はBSをつなげていないのですよ・・・
ま、そのうち動画がアップされるでしょう。
伊野商、高知商、明徳の3強時代はワタクシのど真ん中でした。
実家は伊野商の近くで、高知商では一コ上に中山先輩、岡林は同級です。夏の甲子園では浦和学院の鈴木健に特大ホームランを浴び、完敗でした 苦笑
(ちなみに伊野商は当時、県下一の不良校で、野球部ももれなく全員、荒くれ者でした。坊主だから分かりにくいだけで 笑
紺色のガクランなんですが、不良たちはワザと色抜きをし、紫っぽくしてましたよ。紫のガクランですよ、パンチパーマで笑 中学生かよ笑)
当時のレベルは本当にものすごく、まさに黄金期。
優勝した時、渡辺智男は「甲子園で優勝するより、高知県で優勝するほうが難しい」と言い切りましたからね。
それもそのはずです。1位校は明徳で彼らは2位校ですから。県予選でも明徳に敗れたはず。
清原は「智男はプロに来るだろうがパ・リーグに来てほしくない。来るなら西武に」と願っていたようですね。
ほかにも彼らの1コ下には、変わり果てた風貌で一躍時の人となった
高岡高校宇佐分校の野村!
渡辺、中山先輩はゆったりとしたフォームから重たいストレートをドスンドスン投げ込むのに対し、
躍動感あふれるサウスポーから放たれた真っ直ぐは、まさにカミソリの如く、キレがありました。
史上初の分校高校の出場か?と言われていましたが、さすがに野村1人では3強には太刀打ちできませんでしたね。
その「豪腕」中山先輩から打った清原のホームラン。
過去のVTRで必ずといっていいほど映像が流れますので、忘れようにも忘れられません。
打った瞬間に「あっ、もう終わった・・・」とTV見ながらガックリうなだれた事を思い出します。
今、見直しても打球の速度がとてつもない速さですっ飛んでますね。
個人的№1というか、印象に残っているホームランは
浪商、牛島が上尾戦で放った起死回生の低空弾丸ライナーです。(まめちち様には酷かな)
ヨシ!浪商一回戦で消えろ!
選抜で高知商が浪商に負けていたので、ほくそ笑んでいました。
角度的に長打は覚悟しましたが、入るとは・・・。
入った瞬間 「あっ、浪商勝ってしまうなコリャ・・・」
と子供心に感じ取ったことを覚えています。
今年は地方大会終了から本大会まで間がなく、あたふたです。
昨日ふと本屋に寄って、あまりの刊行されている「甲子園本」の多さに、驚いてしまいました。
それだけ世間の注目を集めているということですね。