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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

八重樫の男の戦いに、涙

2014年09月06日 | ボクシング



≪WBC世界フライ級タイトルマッチ≫ ~代々木第2体育館~

チャンピオン                         挑戦者・1位
 八重樫東   ●     TKO      〇     ローマン・ゴンザレス  
  (大橋)      9回 2分24秒           (ニカラグア)



チャンピオン、八重樫東。

ニカラグアの英雄にして、
『軽量級世界最強』の称号を持つプロアマ無敗のローマン・ゴンザレスを迎え、
WBC世界フライ級の4度目のタイトルマッチに挑みましたが、 
9回連打を浴びて、マットに沈みました。

やはりロマゴンは、 
『異次元の強さ』
を持っていて、
八重樫をもってしてもその牙城を崩すことはできませんでした。

当初から『無謀だ』とも言われたこの対戦。

3階級制覇を狙って階級をLフライ級からフライ級に上げて世界挑戦を模索していたロマゴン。
しかしどのチャンピオンも、
その強さに”ビビッて”対戦を受けようとはしませんでした。

あの井岡とて、
指名挑戦者であるロマゴンとの対戦を避けました。

そんな中で、
敢然と『強いものと戦いたい』と挑戦を受けた八重樫。

強い気持ちで、
この対戦に臨みました。




八重樫は3度の防衛ですっかり力をつけていましたので、
『あのロマゴンとて、八重樫には簡単に勝てはしない』
と思われていましたが、
やはりロマゴンの強さはまさに別次元。

『これこそが、世界の全階級の中でもスーパースターと言われるボクサーの力なんだ』

ということを、
日本のファンに見せつけましたね。 


しかし昨日の、
八重樫の『玉砕覚悟』で挑んだ打ち合い、
そして『打たれても打たれても』反撃していくその気持ちの強さ、
ワタシはこの試合を見ながら、
『矢吹丈』と『ロッキー・バルボア』を思い浮かべていました。

両者ともに実在の人物ではありません。

要するに、
『それほど劇画のような戦い』
だったということです。

スーパーな相手に対して、
打たれても打たれても向っていく姿、
『これぞボクサー、これぞ八重樫』
という姿でした。

会場のボルテージも上がりっぱなしで、
何度も『あきら』コールが起こり、
観衆の皆が心を一つに、
八重樫に声援を送っていました。

このところ世界タイトルマッチといえども【作られた】対戦が多く、
どこか冷めた目でファンが試合を見ていることが多く、
会場の皆が一体になって日本人ボクサーに声援を送るということはありませんでしたが、
この日は久々に、
『日本人が出場するボクシングの世界タイトルマッチ』
を見た気がしました。

会場に駆け付けた誰もが、
八重樫を力いっぱい応援している姿がありました。


そしてこれこそが、
『ボクシング』
なんだということを、
感じることができました。


残念ながら八重樫はロマゴンに及ばず敗れましたが、
挑戦を受けるという意気、
そして打たれても打たれてもひるまず向かっていく姿は、
本当に心を打ちました。

ワタシたちの席のすぐそばに八重樫選手の子どもたちが座っていたようで、
『お父ちゃん、がんばれ~』
という声が、
試合中ずっと響いていました。


彼らには、
『お父ちゃんは、最高にかっこよかった!その姿に、たくさんの人が勇気をもらった!』
という言葉を送りたいですね。

6R,7R,8R,9R。

この4ラウンド、
劣勢の中にに見せた八重樫の気持ち、意地。
強く心に残りました。

試合後も拍手と歓声、あきらコールが鳴りやまなかった代々木第2体育館。

この大歓声には、
代々木公園の蚊も驚いて逃げていくほどだったことでしょう。

素晴らしい夜を、ありがとう!八重樫東。



まだまだあなたのファイトを見続けたい。
引退することは、
ないですよね。

ゆっくりと疲れをいやして、
また今夜のようなスーパーファイト、
見せてください。


そしてロマゴンさん。
『俺、ロマゴンの試合見たことあるんだぜ~』
と自慢できるような、
【代わるもののいない、世界のスーパースターへの道】を歩んでいってください。

3階級とは言わず、
6階級ぐらいまで制覇できるんではないかなんて思ったりしています。

また試合見に行きますからね。
日本でタイトルマッチを、お願いします。


疲労と声の枯れと、
それ以上に何だか、
ものすごく勇気をもらって、
家路につくことができた夜となりました。 


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