日本ラグビーにとって、
2015年という年は忘れられない年になりました。
ワールドカップでの大躍進。
その3勝すべてに、
ラグビーにかかわってきた人たちの魂の叫びが凝縮されていたように感じます。
そのラグビー界の輝ける2015年のトリを飾る発表が、
昨日行われました。
スーパーラグビーに参戦する『日本チーム』の概要が発表されたのです。
日本チームのチーム名は【サンウルブズ】。太陽のオオカミです。
スーパーラグビーと言っても一般にはピンとは来ないと思いますが、
要するに『世界リーグ』だと思ってもらえばわかりやすいと思います。
南半球の3強であるニュージーランド、オーストラリア、南アフリカのチームを中心にして発足しているこのリーグ。
考えてみてください。
今年のワールドカップの4強は、
ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、そしてアルゼンチン。
すべて南半球の国々です。
ラグビーの歴史は、
ヨーロッパが発祥で、
それを宗主国であるヨーロッパの国々が南半球の国々に伝えて広まったというものです。
しかし近年の力関係で言うと、
”元祖”であるヨーロッパの力は現在もかなりのものがあるものの、
世界のラグビーを中心となって引っ張っていっているのは、
なんといっても南半球の国々。
ニュージーランド、オーストラリアは言うに及ばず、
南アフリカに近年はアルゼンチンの力も飛躍的にアップして、
そこに南太平洋のサモア、トンガ、フィジーなどが絡むというものです。
そういった国々の作る『世界最高峰』のリーグ戦に参加できるなんて、
日本代表がチームを強化するのに、
これほど最適なものもないと思います。
この日発表されたのは、
ヘッドコーチと”立ち上げメンバー”の34人、そして日程。
HCには元オールブラックスのマーク・ハメット氏。
そして選手には、
先のW杯の日本代表10人を含む34選手たち。
ちなみに、
五郎丸、田中らは既に海外のチームでの参戦となっているので、
今回のサンウルブズのメンバーには入らないことになっています。
メンバーは、
FWでは稲垣、堀江、大野、真壁らの代表組に、
海外の選手も5人ほど参加。(現在トップリーグ所属でない外国選手)
BK陣はSHの日和佐や山田、立川、田村らの代表のおなじみのメンバーが中心となっています。
なんといっても楽しみなのは、
2月27日の開幕戦を皮切りに、
5試合が秩父宮で行われることです。
選手達にとって、
1月いっぱいまで各所属チームでトップリーグを戦い、
すぐにこのスーパーラグビー参戦なので負担も大きいとは思いますが、
それよりも得るものはその何倍も大きいはず。
我々ファンにとっても、
実質の日本代表チームと言えるこのサンウルブズを応援しつつ、
世界標準のラグビーを目の前で見ることができるという、
夢の様な話となりました。
最初はとても苦戦することが予想され、
いろいろな問題点も出てくることと思いますが、
がんばって成功させてほしいと、
心から思います。
そして、
『五郎丸が出ない』
ということで、
『いったいどれだけのファンで埋まるのか?』
ということに注目しています。
本チャンで『ラグビーが好きになった~』
というファンで毎試合秩父宮を満員にできれば、
ラグビーのステータス、
グッと上がってくることでしょう。
この日の会見でも、
『どうか長い目で、このチームを見守ってほしい』
と言っていましたが、
『ラグビーのホンモノに触れる』
という異次元体験ができるんですから、
長い目も何も、
見守るに決まっているじゃないですか!
協会の方が、
問題が噴出したからと言って、
このサンウルブズにかける情熱を、
どうか冷やさないでほしいですね。
さあ、楽しみになってきました。
日本のマスコミも、
『のど元過ぎれば何とやら・・・・・』
で盛り上げるだけ盛り上げて、
ブームが去ったら見向きもしない・・・・・・・・
なんてことなきよう、お願いしたいものです。
なでしこのブームの時や、
ハンカチ王子の時一時的に盛り上がった大学野球の時のように、
ブームが去れば中継はおろかニュースでも取り扱わないなんていうことで、
『つめて~もんだなあ』
と視聴者に感じさせないでくれよな。
なんにしても、
かつてはオフシーズンだった2月以降の春から夏にかけても、
ラグビーの話題が満載の『新たな年』が始まるんですね。
楽しみです。