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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第94回全国高校野球選手権 第11日 やりきった敗戦・悔いが残る敗戦

2012年08月19日 | 高校野球

≪第94回全国高校野球選手権≫

【第11日】(3回戦)

天理(奈良) 6-2 浦和学院(埼玉)

東海大甲府(山梨) 3-2 宇部鴻城(山口)


カンカン照りの甲子園。
画面の向こう側から、
湯気でも上がってきそうな気候でした。
気温は多分35度近く。
こんな中真剣にプレーする球児たちに、
訳もなく拍手を送りたくなります。


さて、
今日の3回戦、
どの試合も見所満載でしたが、
ワタシは2つの試合の敗者の対照的な姿に、
考えさせられてしまいました。


まず、
『負けた悔しさはあるものの、すべてやりきったすがすがしさ』
を残して甲子園を去ったのは、
初出場ながら2勝をあげた山口県代表の宇部鴻城。

東海大甲府の『スピーディーな試合運び』に巻き込まれ、
あっという間の1時間30分そこそこで試合が終わってしまいましたが、
出来ることはすべてやりきったというすがすがしい顔をして、
選手たちは甲子園を去っていきました。

まさに『無印良品』だった彼ら。
大会前の注目度は低かったものの、
サヨナラ勝ちあり、20安打以上の猛攻ありで、
存分に甲子園狭しと暴れまくった上での敗退でしたので、
爽やかな風を残してくれました。

特にエース笹永クンは、
この日は過去2戦の悔しさを晴らすような好投。
『培ってきたすべてを出した』
見事な投球でした。

宇部鴻城の野球部の歴史は、
ここから始まるといってもいいでしょう。
この日、
『伝説の先輩』
になった彼らに、
大きな拍手を送ります。


さて、
その反対に、
なんとも悔しさを全面に表しながら無念の最後を迎えてしまったのは浦和学院。

特にエースの佐藤投手。
その無念は察するに余りあります。

浦和学院は、
試合開始の前に、
『この試合に勝てば次は大阪桐蔭との対戦』
が決まってしまったので、
微妙にこの日の試合の『入り』に影響を及ぼしてしまったようでした。

浦学のいいところはほとんど出ず、
一方的に押し捲られてしまった上での敗戦で、
悔しいというよりも『納得がいかない』様に見えたのはワタシだけでしょうか?

まさか強豪・天理を見くびったわけではないでしょうが、
先発に立てたのは2年生の山口。

この山口が制球難で無安打で先制点を与えると、
2回にもペースをつかめず失点。

そこで森監督が指名したのは、
1年生の小島投手。

彼も天理の勢いをとめることができず、
エースの佐藤がマウンドに上がったときには、
すでに試合の趨勢は決した後だったといえるでしょう。

ワタシはこの投手の使い方に、
まったくの部外者ながらに首をひねってしまいました。

そしてこう思いました。

『いろいろと異論はあるかもしれないが、夏のチームは、”3年生のもの”にして欲しい。3年生のエースが、策を弄した監督の采配でこんなところで投げる姿は、見たくない。』


森監督。

力がありながら勝ち進んでいくことが出来ない監督ということも言える、
今までの監督暦。

まったくの部外者がこんなことを言っていいものか迷いますが、
佐藤くんの姿を見ていて、
なんとも切なくなってしまいました。

山口くんから小島くんにつないだこの日の投手リレー。

佐藤くんに疲労があるということを差し引いても、
やっぱり森監督自身が『先を見てしまった』ことに尽きるのではないかと思います。

この日の試合っぷりを見ていると、
ナインがまったくペースをつかむことが出来ず、
ズルズルと名門・天理の軍門に下ってしまったというものでした。

やはりあそこは、
山口がダメならスパッとそこで佐藤をマウンドに上げてもらいたかった。

佐藤投手の最後の試合を、
あんな形で終わらせないでもらいたかった。

そして3年生に、
気持ちを全面に出せる試合展開にしてもらいたかった。


今年の浦和学院には期待していただけに、
今日の試合は本当に観ていて辛いものでした。

本当に夏の試合は難しい。

でも・・・・・

キャプテンである『明石組』の試合は、
3年生が納得する形で全力を尽くした上で終わって欲しかった。

それで負けたのなら、
納得もいくと思うのですが・・・・。

森監督。

今あなたに向かって、
『来年もいいチームを作ってくださいね』
とはとてもいえない心持ちです。

なんとなくモヤモヤを残しながら、
『関東最強』
のチームが悔しく散っていきました。


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