この日の選抜は第2日。
3試合が行われました。
第1試合では力を持っているとされる東邦が、
鳥取城北の追撃を振り切り勝利。
第2試合は似た者同士の対戦で、
作新学院が大分商との対決を制しました。
この第2試合。
最後に波乱が待っていました。
投手力不安の作新に対し、
後半打線がとらえだした大分商。
2点差はあるものの、
まだまだ試合はわからないという感じで1死1・2塁のチャンスをつかみました。
ここで打者の放った打球はレフトへの鋭いライナー。
ワタシはその瞬間「抜けた」と思ったのですが、
浜風とは逆の強風が打球を押し戻してボールはレフトのグラブへ。。。。。
レフトがボールをサードに返してふと見ると。。。。
飛び出していた1塁ランナーが脱兎のごとく1塁ベースに帰塁する姿が見られ、
塁審が1塁ランナーにアウトのジェスチャー。
ゲッツーとなって試合終了。
と思ったら、
何やら審判がタイムをかけて協議。
一度作新の野手に守備位置に戻るように指示し、
そこでアピールプレーをさせて再度アウトを宣言し、
試合が終了しました。
そのアピールとは、
1塁ランナーが帰塁の際に2塁ベースを踏まないで帰塁したので、
アウトであるというもの。
それはそうなんですが・・・・・
映像を見ると、
あきらかに1塁ランナーは2塁ランナーを追い越していて、
本当ならばその瞬間にアウトが宣せられるルールだと思います。
なので、
最初の審判(塁審)がすぐにアウトを宣言したのは、
非常に正しい判定だったんですね。
アピールプレーが起こる前に、
1塁ランナーはアウトになっていた、
そういう事での終了が本来のものだった・・・・・という事です。
さて、
そんなことがあった第3試合。
強打の智辯和歌山が登場。
対するは横手投げの揺さぶりが得意の英明・下村。
強打vs変則軟投派
何ともわかりやすい対決で、
焦点は「この対決で、どっちが勝つか」という事でした。
智辯和歌山は自慢の強打で早い打球を放ち再三塁上を賑わせますが、
肝心なところで下村の緩急に翻弄され、
フライをあげることが多かったですね。
やっぱりシーズン最初の公式戦。
まだまだ試合勘が戻っているとは言い難く、
それゆえ初戦でこの軟投派を崩すのは、
とても難しいことだったと思います。
下村は6回まで8安打を浴びながらわずか1失点で切り抜け、
英明は得意の接戦に持ち込んで後半を迎えました。
そして8回表にタイムリーが飛び出して2点を勝ち越し。
しかしここからが智辯和歌山の真骨頂。
2点のビハインドからしっかりと追いかけ始め、
8回裏に1点を返してなおも1死2・3塁のチャンス。
ここで英明に、
信じられないプレーが生まれてしまいます。
ピックオフプレーで2塁ランナーを刺すべくキャッチャーから投げられた送球が、
マウンドのピッチャーの利き腕、左腕の肘に直撃。
ピッチャーはうずくまって立ち上がることができず。
ベンチに下がって治療を受けますが、
かなり長い間出てこれずに、
ヤキモキさせました。
「ああ、これで智弁の逆転だな」
なんて思いもめぐりました。
しばらくして出てきたピッチャー、
その後1死満塁とピンチを拡大したものの、
ここから怖い1・2番を凡退に打ち取りリードを保ちました。
さらに9回は3番手で出てきた左腕が、
無死2塁のピンチを作るも、
ここでもまた智弁の怖い4・5・6番を打ち取ってゲームセット。
英明が強豪・智辯和歌山を接戦で下して、
嬉しい選抜初勝利をあげました。
智辯和歌山の中谷監督。
2019年に高校野球界のカリスマ・高嶋元監督からバトンを受け継ぎ、
21年に早くも夏の全国制覇を成し遂げました。
伝統の強打に加え、
捕手出身の監督だけに投手力を含めたディフェンスの強化も素晴らしく、
智辯和歌山は大阪桐蔭に伍していくチームとして大きな注目を集めていました。
しかし昨年の夏、そして今年の春と、
甲子園の舞台で勝ちが予想された試合を、
接戦で落として連続の初戦敗退。
力があるのに悔しい負け方をしてしまいました。
これをみても、
いかに甲子園で勝っていくことが難しいことなのかと、
改めて思いますね。
まあこれで智辯和歌山の勢いがそがれることはないでしょうが、
中谷監督は今一度いろいろなところを、
見直す機会になるのではないでしょうかね。
大阪桐蔭に続いて、
全国の中で二番目に「ユニフォームで相手を圧倒できるチーム」だと思う智辯和歌山ですが、
どのように夏、そしてその後に向けてチームを強化していくのか、
かえって大きく注目する事態になりましたね。
夏が楽しみです。
それにしても、
難しいなあ。。。
さあ、第3日。
優勝候補の1,2番手、
大阪桐蔭、広陵が相次いで登場します。
どんな戦いを見せてくれるのでしょうか。
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