豪栄道 全勝で初優勝 来場所は綱取りへ

大相撲秋場所は、
大関・豪栄道が全くスキを見せずに全勝で初優勝。
賜杯を手にし、来場所は綱取りに挑みます。

大関豪栄道は、
最後まで安定した取り口をつづけました。
14日目で優勝が決まったものの、
この千秋楽でも苦手にしている琴奨菊を寄せ付けず、
圧巻の全勝締め。

文句なく来場所の綱取りに挑んでいきます。

今場所の相撲を見ていると、
攻められてもどっしりと盛り返して、
最後は勝ち切るという相撲でした。

まさに今場所見せたのは『横綱相撲』というやつで、
来場所どこまで今場所の勢いと調子を維持しているのか、
見ものですね。

14日目の前にはさすがに『眠れなかった』とのことでしたが、
この大関はやはり精神的に図太いものを持っていますので、
『ビビる』ということとは無縁ですね。

まあしかし、
『空回り』は過去の場所でたびたび見せてきた悪癖なので、
このあたりをどう自分で対処できるかというのが、
綱取りへのカギになってくるかもしれません。

果たして今場所の『変身』が本物の力が付いたからなのか、
それとも初場所初優勝を飾った琴奨菊のように『パッと咲いたもの』なのか。
九州場所ではっきりしてくることでしょう。

九州場所では横綱・白鵬も帰ってくるでしょうから、
より激烈な優勝争いが繰り広げられると思います。
今から楽しみですね。

それにしても今場所『綱取り』がかかっていた稀勢の里は、
豪栄道に敗れ3敗した時点で、
気持ちの糸が切れてしまったかのような相撲っぷりでした。

2横綱に、
本当にあっさりと勝負を決められてしまった相撲からは、
覇気というものは感じられませんでしたね。

豪栄道が優勝して、
また何か刺激を受けるようならば、
今後が期待できますが、
どうでしょうか。


それから今場所は、
遠藤の復調が見事でした。
13勝2敗という成績以上に、
どっしりと腰が据わった相撲っぷりは、
遠藤のケガが完全に克服されたのではという期待を抱かせてくれますね。

人気力士ですから、
その台頭には期待も大きいと思います。

来場所は幕内上位での取り組みとなり、
真価が問われる場所になります。


それにしても今場所も、
相撲人気はすさまじいものがありました。

ワタシも14日目に国技館に行きましたが、
熱気ムンムンで、
思い思いに相撲を楽しむ人の姿が、
まぶしいほどでした。

わずか5年前のあの惨状を思い出すだに、
角界関係者の人気回復に向けた取り組みには、
頭が下がる思いです。

魁傑の放駒理事長、
北の湖理事長、
大鵬親方、九重親方はじめ、
そのために尽力したたくさんの名力士が、
この間にこの世を去りました。

今新時代を迎えたといえる相撲界がますます発展していくことを、
心から祈念しています。


最後に今場所を振り返り一言。
大きな柱（白鵬）が初めてといってもいい休場を選択した場所でしたが、
それを感じさせない熱い戦いが繰り広げられました。

物足りなさは、
ほとんど感じることがありませんでした。

高いレベル（15勝か14勝）での優勝争いが、
今後も繰り広げられるといいなあと思っています。