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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

選抜出場校 こんなこと思い出してしまいました2022  その1

2022年02月23日 | 高校野球

選抜高校野球の出場校が決定しました。
今年の選抜もコロナ禍の開催となり、
3月18日に開幕します。

2015年から、
選抜出場校に関する想い出を極私的に書き綴ってきていますが、
今年も出場校、あるいは関連する事項に関しての思い出を、
つらつらととりとめもなく書いていこうと思っています。

なお、出場回数が積み重なっている高校については、
前の記事をそのまま引用し、
新たなる思い出があれば、そこに書く加えています。

昨年は東海大相模が関東5番枠という「ワイルドカード出場」ながら一戦ごとに力を付けて選抜を制覇。
しかし夏は近畿勢が大きく力を伸ばし、
4強独占で智辯和歌山が”智弁対決”を制して3度目の栄冠に輝きました。

今年も「近畿中心」の大会になる可能性は限りなく高いと思われますが、
他の地区がどこまで追いすがれるか。
それでは出場校の思い出を、北から順に。




≪選抜出場校 思い出編 1≫


北海道代表  クラーク国際     初出場 
                  夏1回出場 0勝1敗 

クラーク国際といえば、まず特徴になるのが通信制であるという事。サッカーで全国出場を果たした地球環境、そしてこの野球のクラーク国際などが有名ですが、実際どのように運営しているのかという事は、はっきりとは知りません。しかし2016年に創部3年目で通信制初の甲子園にたどり着いたときは話題になりました。創部から駒大岩見沢で11度の甲子園経験のある名将・佐々木啓二監督を招聘しての栄冠で、その後は毎年のように北海道では有力校にあがっていますが、なかなか甲子園には届かず。昨秋は駒大苫小牧、北海、東海大札幌など全国でも名の通った名門校を次々に打ち破って初の栄冠に輝き、選抜の切符を勝ち取りました。今年のチームは投手力がすぐれたチームですが、本来佐々木監督の作るチームは「ヒグマ打線」の愛称を取るような強打のチーム。佐々木監督の甲子園采配といえば、駒大岩見沢時代に初出場した83年の春、そして4強まで勝ち進んだ93年春が思い起こされます。どちらかというと「春に強い」監督だという印象が強いですね。83年は池田の夏春連覇に沸いた選抜大会でしたが、その中で駒大岩見沢のグレーのユニフォームには鮮烈な印象があります。同じ系列校で後に一世を風靡する駒大苫小牧は白のユニフォームでしたが、この岩見沢はグレーのユニフォーム。80年代~90年代にかけては、「駒大」といえば「岩見沢」という時代でした。ヒグマ打線の破壊力が看板のチームにあって、3試合をわずか4失点で抑えたエースの技巧派、大西投手の奮闘が光ったチームでした。夏も連続で初出場を達成。初戦では当時最強とも言われたあの箕島と激突しましたが、終盤まで互角の戦いを展開して、「駒大岩見沢」という名前は、一気に高校野球ファンの間に知られるようになりました。最高の成績を残したのは93年春。左腕の羽沢投手をエースに旋風を巻き起こし4強に進出。「北の大地に優勝旗を持ち帰るか?」と大いに盛り上げてくれました。まだまだ北海道のチームが甲子園を席巻する前の出来事だったので、センセーショナルな話題を振りまいてくれたチームでした。あれからおよそ30年。青年監督だった佐々木監督も66歳、そしてその頃の佐々木監督のような息子の佐々木達也監督は38歳で部長としてベンチ入りします。「親子鷹」での甲子園采配に、注目が集まっています。




東北代表  花巻東(岩手)    4回目(4年ぶり)   準優勝1回 
                 夏10度出場  甲子園通算16勝13敗

花巻東といえば、2009年の選抜で菊池雄星をエースに決勝まで駆け上がったチームから、全国にその名をとどろかせ始めました。この大会ではエース菊池の素晴らしいピッチングだけではなく、見事なまでの野手のカバーリング、そして攻めては常に全力疾走、さらにベンチでは笑顔で素晴らしい声を掛け合って仲間を鼓舞するなど、いくつものセンセーショナルなシーンを演出して、全国の高校野球ファンを虜にしていきました。そして12年には今をときめく二刀流のエース・大谷翔平が躍動。さらにその翌年の13年は、全員野球とファールカットの職人・千葉選手などを擁して4強入り。あと一歩で全国制覇というところまで、チームは階段を駆け上がっていきました。その後も花巻東の試合はいつも注目を集め、チームはそれに応えて忘れられない試合の数々を甲子園に残していきました。13年夏は選抜準優勝の済美・安楽を見事に打ち崩し、15年夏も選抜優勝校・敦賀気比を堂々と寄り切り。18年選抜3回戦では、彦根東のエース増居に9回までノーノーに抑えられていながら相手にも点をやらずに延長10回サヨナラ勝ち。何しろ花巻東は、「何かをやるチーム」として目が離せない存在です。しかしここ数年、甲子園での勝ち星に恵まれず、その存在感も少し薄くなってきたかなと感じられていた今年、秋の東北大会で優勝を飾り、堂々と甲子園に凱旋してくることが決まりました。そのチームの中心は、佐々木監督の息子である佐々木麟太郎。新2年生、まだ高校野球の1年を経過もしていないのに、すでに通算本塁打数は50本という、とてつもない怪物として甲子園の土を踏みます。選抜の紹介雑誌も、軒並み表紙にはこの佐々木麟太郎選手の写真が。それだけ注目されている今年のチーム、悲願である「東北に大旗を」も、現実的につかめるところまで実力を上げてきました。大先輩であり、世界で活躍する菊池雄星も大谷翔平も、甲子園の大旗までは届きませんでした。その宿願を達成できるのか否か、また今年の大会も、花巻東の試合には目が離せません。


前回の記事 ⇒

大谷翔平、そして菊池雄星。その輝ける日本の星を生み出した花巻東というチーム。佐々木監督に率いられ、本当に話題が多く、そして感動をたくさんくれるチームです。その野球に対する取り組み、そしてあの全力疾走とベンチでの声がけ。笑顔いっぱいのプレーぶり。そんな「愛されるチーム」だと思いますが、上の聖光学院らと同じく、「東北勢初の全国制覇」を本気で狙っています。今年はいったいどんなチームで甲子園に登場するのか、今から楽しみです。花巻東については、菊池雄星で夏4強進出した時の記事をどうぞ。

https://blog.goo.ne.jp/angeldad/e/61d20598e68dd303cb37895e9be6423c

 

 

東北代表   聖光学院 (福島)   6回目(4年ぶり)    
                  夏16度出場  甲子園通算23勝21敗

聖光学院といえば、福島では敵なしの絶対王者として君臨したチーム。大会自体が中止になった2020年夏の選手権まで、なんと13年連続で夏の福島県代表を独占してきたチームです。その強さは、単に投攻守のレベルが高いというだけではなく、選手一人ひとりの野球力の高さ、意識の高さ、そしてそこからくる驚異の粘り強さ、それらがすべて揃って空前絶後ともいえる夏の甲子園13年連続出場という偉業が成し遂げられたのです。2020年は夏の甲子園こそ中止になったものの、聖光学院は独自大会で県優勝、そして東北大会も制し、その強さを見せつけました。しかし昨夏、まさかの準々決勝敗退で、14年連続夏の甲子園出場(15年連続夏の県大会制覇)の夢は潰え、新たなスタートとなった昨秋でしたが、そこで再度気持ちを入れ替えて覇権を握るところがまさに聖光らしいところ。結局東北大会でも決勝まで進出し、4年ぶりのセンバツを手にすることができました。我々高校野球ファンの興味は、「3年ぶりに見る聖光は、果たしてこれまでの聖光と同じなのか否か。」ということ。しっかりとしたエースを中心として複数の投手陣が相手を抑え、小技を駆使しつつ得点を奪って、しっかり勝ち切る・・・という聖光の「王道野球」をまた甲子園で見られるという期待は、膨らんでいます。しかしながら、今世紀に入ってからの初出場ながら、春6回、夏16回と回数を重ねるもののいまだに全国8強の壁を破れないでいる聖光学院。しかし一度立ち止まる機会を与えられた今年のチームは、新たな機軸をもとに今までの壁を突破できるかもしれないという期待も、高まっています。2010年前後からずっと、「東北勢初の大旗は、聖光学院によってもたらされるのではないか?」と言われてきました。しかしここ5年程、ライバルの仙台育英、花巻東、八戸学院光星、盛岡大付らにやや押されている印象も拭えません。聖光学院が栄冠に輝けるのか?まだ甲子園で3勝を挙げたことは一度だけ。そのあたり、どう改善されているのか。注目が集まる今年の大会となります。
                      

前回の記事 ⇒

5年ぶりに選抜に出場する聖光学院。選抜は07年、08年、12年、13年に続いての出場ですが、なんといっても特筆されるのは夏の大会。昨夏まで11年連続の出場。群雄割拠の高校野球界にあって、11年連続出場というのはまさに金字塔という以外にはない快挙です。毎年毎年、県大会で追い詰められた場面は必ずあるのですが、その都度素晴らしい粘りと集中力を発揮して王座を守る。そんなシーンを、何度も見せられてきました。聖光学院の試合を見ていると、福島県大会の方がチームの「ド迫力」を感じられて、甲子園ではまだまだその真価を発揮していない、という気持ちがワタシにはあります。あの”ド迫力”を甲子園で見せられれば、もうとっくに4強、決勝・・・・いや、優勝まで届いているのになあ、というのが偽らざる気持ちです。それぐらい、戦力としてはもう「いつ全国制覇してもおかしくない」という戦力を整えている気がします。仙台育英、花巻東、八戸学院光星、盛岡大付らと『どこが東北勢として初めて優勝旗を持ち帰るのか』を常に競っているチームですが、まだその栄光に手をかけるところまでは来ていません。
思えば聖光学院が初めて甲子園に登場したのが01年夏。そう、21世紀に入ってからなんですね。最初の登場で明豊に0-20という屈辱的な負けを喫してから、聖光学院の快進撃は始まりました。この屈辱をばねにして・・・・斎藤監督は、本当に究極の「負けず嫌い監督」なのでしょうね。3年後の2度目の出場では、初出場時の「チーム全体が甲子園に対して、引いてしまっている」姿はどこにも見られず、「よくも3年で、こうも違うチームを作ったものだな」と感心しました。その後は甲子園出場が「日常のこと」になるにつれて選手の質も高くなり、たびたび甲子園でも「ダークホース」に上がる存在となってきました。歳内投手を擁した大型チームは全国制覇を狙いましたが、その年に東日本大震災が起こって調整どころではなく、結果を残せませんでした。しかしそのチームが敗れ去った時に斎藤監督が残した言葉が、ワタシの心に残っています。正確に言葉を思い出すことはできませんが、「この監督は、本当にいい監督だなあ」と思ったのを思い出します。その後は常に全国の上位をうかがうチームを作り続けており、「いつ全国制覇してもおかしくない」という空気をまとったチームとして毎年甲子園に登場してきています。斎藤監督も油の乗り切った50代中盤に差し掛かるころ、そろそろ「聖光学院の年」になってもおかしくない気も、しています。特に今年のチームは、監督自身が自信を持つ戦力とのこと。甲子園の風が聖光学院側にフォローに吹いてくれば、面白いことになってきそうな年です。






21世紀枠出場(東北地区)  只 見 (福島)   初出場    
                        夏出場なし  

東北から21世紀枠で、只見高校が出場します。21世紀枠が創設されてから今年で22年。この21世紀枠というのは「高野連の熱意で決まる」と言われており、東北地区は22年間で15校目の選出となりました。明らかな偏りが見られる傾向ではありますが、09年からの14年間に限ればなんと11回めの選出。まあ東北地区はその加盟校に比して一般枠がわずか2校しかないという事なので、この21世紀枠を含めて3校選出というのが定番になっているのもうなずけなくはないですね。東北の21世紀枠校を見てみると、過去14校の出場で勝利したのは2校。最高成績は09年の利府の4強進出。まあ、利府は仙台という大都市隣接でスポーツクラスもある野球の強化に熱心な学校だったので、21世紀枠の出場という事に、ワタシも違和感を感じるほど戦力が整う学校でしたからこの成績にも全く驚きはありませんでしたがね。準決勝の相手が同じ東北の花巻東だったのは、少し勿体ないなあと感じはしましたけど。そのほかでは21世紀枠創成期の04年に一迫商が強豪の修徳を破ったという試合があります。いずれにしても、雪深い東北選出の21世紀枠校は、選抜で戦うというのは骨が折れることですね。練習環境にも恵まれていないというのが選考理由の一つであるように、3月中旬までにきっちりチームを整えるというのは、至難の業でしょう。しかし各校ともに、学校の全校生徒、そして地域の人たちがあの大甲子園で戦う自校選手の姿を見るという事は大きな思い出になると思いますので、出場校は頑張ってほしいと思います。只見町というのは、豪雪地帯のようですね。今年の冬は積雪量も例年に比べてかなり多めのようですから、苦労もあると思います。おまけにこのコロナ禍ですしね。選手の数は13人。さてどのような戦いをして、甲子園に足跡を残してくれることでしょうか。                      



(つづく)


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