全日本大学野球選手権決勝は、
連続出場校同士の決勝。
東都でVを飾った東洋大は、
昨年のこの大会ではVを有力視されながら準々決勝で敗退。
首都大学を制して出場の東海大は、
昨年は初戦で涙を飲みました。
両校とも、
昨年の雪辱を果たすためにやってきた今大会。
順当に決勝までコマを進めました。
決勝の見どころは投手陣の出来。
結果は、
図らずもその投手陣の層の厚さの違いをうき立たせることになりました。
東洋大は乾、鹿沼という下級生時代からチームの屋台骨を背負ってきた二人に加え、
今シーズン絶好調の3年生左腕・藤岡が加わり、
3連戦までは絶対の投手陣を形成してきました。
苦しい苦しい春のリーグ戦でしたが、
ライバル達が【ドラ1確定】のエースを擁して向かってくる中、
乾の不調を藤岡がカバーするというパターンを確立し、
最後は主将でもある鹿沼が抑えるという構成でした。
このパターンは最後まで崩れることなく、
この大会でもキッチリと機能した感じでした。
さすがは戦国東都の代表です。
昨秋の日本一チームである立正大が、
エースを残しながらまさかの2部落ちとなったように、
東都のリーグ戦はまさに【一寸先は闇】。
その点で、
いつも厳しい大会をしている各校は、
全国大会に出ると帰ってリラックスして戦っているように見受けます。
準優勝の東海大は、
久しぶりの優勝を狙いましたが、
信頼できるエースが菅野のみだったところが、
最後の最後で響きました。
しかし、
慶応を17奪三振で完封した準決勝の投球は、
圧巻の一言でした。
もう一本絶対的に信頼できる投手を確立できれば、
秋は十分に日本一を狙えるでしょう。
今大会では、
北海道大学が大旋風を起こしました。
昨年は、
東北の富士大学が準優勝に輝き、
強豪の東北福祉大なども含めて、
【北のチームの躍進】
が目立っていますね。
例年の通り、
決勝ではやけに空席が目立ちましたが、
大学野球もどんどん盛り上がっていって欲しいなあ、
と思います。
秋は斎藤(早大)を初め、
ドラフト1位のキラ星たちの最終シーズンです。
どんなドラマが待っているのか、
【ハンカチ王子】が有終の美を飾るのか。
期待して秋のシーズンを待つことにしましょう。
東洋大学。
おめでとうございました!