年末といえばサッカー・ラグビー。
サッカーでは皇后杯の決勝が行われ、
澤選手最後の舞台で、
神戸が有終の美を飾ってくれました。
現役最後の試合で、
決勝ゴールを決めるとは、
やはり澤選手は『世界最高』の選手ですね。
見事でした。
ラグビーは昨日高校選手権も開幕しましたが、
注目されるのは何と言ってもトップリーグ。
今年は例年とは違って短いシーズンですが、
毎週ありえないほどのファンが競技場に押しかけ、
凄いことになっています。
土曜日の秩父宮。
第1試合が五郎丸のヤマハvs勢いに乗るキャノン、
第2試合が伝統の”府中ダービー”東芝vsサントリーとあって、
朝から秩父宮にはファンが大挙して押し寄せたようです。
第2試合の観衆が25,000人を超え、
トップリーグ史上最高の観客数だったみたいですね。
あんなにすごく入った秩父宮、
オールブラックスが来日して日本代表とテストマッチを行った時ですらなかったほど。
ものすごい人気に、
改めて『強くなるとは、凄い事なんだな』と感じています。
さてそんな中行われて試合。
ヤマハが安定した試合運びでキャノンを下して、
B組トップ通過で決勝トーナメントへ。
B組ではそのほか、
2位で最終節に敗れた神戸製鋼、
3位はその神戸に競り勝ったトヨタ、
4位ではキャノンが入り、
8強進出チームが決まりました。
A組は無敗で首位通過を決めたのがディフェンディングチャンピオンのパナソニック。
2位は終盤で逆転の東芝が滑り込みました。
3位では名門・近鉄が最終節の勝利で滑り込み、
4位にはNTTコムがうれしい初進出を決めました。
最終節で東芝に敗れたサントリーが、
わずか勝ち点1の差で無念の敗退となりました。
最終節で7点差の負けか4トライを取っていれば、
4位にもぐりこむことができたんですが、
残念です。
ということで、
準々決勝の組み合わせは以下の通りとなりました。
A1位 パナソニック B4位 キャノン
B1位 ヤ マ ハ A4位 NTTコム
A2位 東 芝 B3位 トヨタ
B2位 神戸製鋼 A3位 近鉄
ここしばらく上位を占めている”5強”のうちの4チームvs”新興・復活”の4チームの戦いとなり、
図式としてはとても面白くなりました。
近鉄もNTTコムも、
そしてキャノンもトヨタも、
外国人選手にすばらしいプレイヤーが揃っているので、
上位陣としても全く侮ることはできません。
これまでの年とは全く違う上位陣のたたき合い。
トップリーグのレベルが、
これまでよりも1段あがったと感じる今年の締めくくりは、
果たしてどんな結末を迎えるのでしょうか。
そして大学選手権。
こちらは日曜日に第2ステージの最終戦を迎え、
既に準決勝進出を決めている帝京大、東海大に加えて、
名門の明治大と勢いに乗る大東文化大が4強への進出を決めました。
1月2日に行われる4強対決は、
以下の通りとなりました。
帝京大(対抗戦1位) 大東文化大(リーグ戦4位)
東海大(リーグ戦1位) 明治大(対抗戦2位) *明治は大学選手権における対抗戦の順位
面白い対決となりました。
トンガ勢がどこまで帝京の強く速い攻守に対抗できるか。
そしてフォワードの東海に明治がバックスの力でどこまで迫れるか。
試合の焦点がある程度絞れる戦いになるので、
見ている方には面白い対決です。
明治が名門の意地を見せるのか、
それとも今季唯一帝京に迫れる実力を有すると評される東海が、
その力を見せつけるのか。
それにしても、
昨日の戦いぶりを見ていると、
大学ラグビーにおける各校の『現在地』というものが、
如実に表れているなあと思わざるを得ません。
大学ラグビーは、
どうしても対抗戦中心、
そして早稲田、明治、慶応中心に回ってきているというのは今も昔も同じ。
しかし指揮官などによって、
数年ごとにその実力も変わっていくというのが常。
90年代半ばまでは早稲田と明治が正月からの【大学ラグビーシーン】の中心で、
大観衆の詰めかけた国立で雌雄を決するというのが常でした。
しかし80年代は同志社、
90~00年代は関東学院が、
その両校を蹴散らすものすごいチームを作り王座を奪って行った時期があり、
いままた、
帝京という【最強軍団】が巨大な帝国を築き上げる時代となっています。
80年代の同志社には早・慶・明が覇権を奪回しようと挑み、
90~00年代の関東学院の前には早稲田が大きく立ちはだかりました。
しかし現在の帝京に挑戦していくのは、
筑波であったり東海であったり。
ニューウェーブが台頭して来て、
大学ラグビーが決して『3校を軸にして回っているわけではないぞ』ということを、
如実に物語っている年が続いています。
今年は明治が名門の矜持を見せていますが、
果たして決勝の舞台で待っているであろう帝京までたどり着くことができるのか。
注目しています。
このラグビーというものが過去最大の盛り上がりを見せている年に、
世間の注目を浴びる大学ラグビーがどのような結末になるのか、
けっこう大事なことなんじゃないかと思っています。
これまでは、
競技場まで駆けつける熱心なファンというのは、
早・慶・明の関係者とか、
本当に『固定されたファン』あるいは『学生などの学校関係者』に限られていたという気がしています。
ファンに一般的な広がりは見られず、
ラグビーと世間というものの間に、
大きな壁が横たわっていた気がします。
しかしこの秋から、
これまでラグビーには何の関心もなかった人たちが、
ラグビーに関心を寄せてくれているという現象がおきつつあります。
無論彼らの最初の興味は、
ワールドカップで活躍した日本代表が顔をそろえるトップリーグです。
五郎丸擁するヤマハの人気が、
そのことを物語っています。
しかしもちろん、
大学ラグビーをやっていれば、
『おっラグビーやっているな!』
とチャンネルを合わせてくれたり、
熱心なファンは競技場に足を運んでくれたりするでしょう。
『戦っている大学とはな~んの関係もない』
一般のファンが、
”ラグビーという競技を見たいがために”、
大学選手権を見てくれることでしょう。
これこそが競技がメジャーになっていく第一歩だし、
そこで見ているファンにとっては、
今までのラグビー界のしがらみなど何の関係もない、
純粋でニュートラルな目でラグビーを見ることでしょう。
そんな中で、
帝京や東海がすごいプレーを見せれば、
帝京や東海のファンも、
増えていくんじゃないかなんて思ったりしています。
数年前でしたか。
国立競技場で行われた大学選手権準決勝。
確か出場したのは、
帝京、東海、天理、筑波(あるいは関東学院だったかな?記憶が定かじゃありませんが)だった記憶があります。
早慶明がまったく顔を見せない準決勝は、
大学選手権だというのに、
まさに『ガラガラ』の状態でした。
そして言われたことは、
『やっぱり大学ラグビーは、早慶明がいないと・・・・・・』
ワタシも思いました。
『やっぱりメジャーな大学がいないと、これだもんなあ・・・・・』と。
しかしラグビーが新時代を迎えたことは確か。
今年はその『元年』ともいうべき年です。
そんな年にラグビーファンとしてこの競技に見せられた人たちによって、
大きな波がもたらされるのではないでしょうか?
思えばサッカーだって、
『Jリーグ元年』の時には、
読売ベルディと横浜マリノスを中心にサッカー界は回っていたと記憶しています。
しかし現在の状況を見ると、
大きな波やうねりで、
サッカー界を取り巻く状況は、
大きく変わっていっています。
そんな時代が、
ラグビー界にも訪れる予感が、
ビンビンと伝わってくる今年です。
トップリーグも大学ラグビーも、
群雄割拠に有力なチームがあふれて、
『まるでどこが勝つかわからない』
というリーグに成長していくことを、
ワタシは強く望んでいます。
日本でのスーパーラグビーも始まりますしね。
そんな意味では、
年明けからの2つのビッグタイトル争いは、
例年以上に目が離せないと思っています。
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