①藪から棒の「昆虫食」推し
最近、農林水産省だけでなく、文部科学省も参加しての国庫援助で、昆虫食を推進しています。
コオロギを粉末にしたパンをいち早く商品化した敷島製パン(PASCO)は、故安倍元総理の親友が社長の会社。
食育にコオロギをということで、徳島県では給食に出したそうですね。
一方、コオロギよりもっと安価で、生育も速く栄養価も高い昆虫食として、イエバエの幼虫が商品化目前だとか。
イエバエの幼虫…要するにまあ、ウジ虫ですね。
まあ当然、動物の死体や、糞尿に沸いたようなものではなく「100%清潔な環境で養殖しました」とはいうものの…
ウジ虫は、やっぱりウジ虫。
ところで昆虫食と言えば、地域は限定されるものの、日本でも昔から食べられてきたものがあります。
比較的ポピュラーなのは、イナゴ。
それから蜂の子。ザザムシ。
(ザザムシは、ヘビトンボ、カワゲラなどの幼虫のことで、天竜川流域で食用)
それらは、無毒無害で、数百年の食用実績が一応あるものです。
まあ、ザザムシは希少な昆虫なのかもしれないですが。
なぜ歴史のあるイナゴや蜂の子ではなく、コオロギやウジ虫を、わざわざ食べさせようとするのか。
食べ方と養殖方法の研究に、国の予算を突っ込んだりまでして、なぜ?
国民への嫌がらせ?虐待ですか?
ここにも安倍政権以来の、縁故主義=政治家の個人的なお友達への、利権誘導がからんでいそうです。
なんか、臭いにおいがする。
そもそもコオロギには自分の身を守るため(捕食されるのをなるべく避けるため)…
体内に、イナゴには含まれていない、微量の毒を持っています。
それを安全に食用にするために、苦労して研究を重ねたとはいいますが、なぜそこまでして?
早くも一部のスーパーやオーガニック食品店には、既にコオロギの入った食品の専用陳列棚までできています。
実際に流行るか流行らないかは別にして、税金を投入してでもできれば早く流行らせたいという政府の意図が見えます。
そこまでして「未来の貴重なたんぱく源」を、いまこの時に、藪から棒に流行らせるのはなぜ?
一方では、世界最大の食料廃棄国で…
かつて海外の誰かから賞賛されたという「モッタイナイ」という日本語の精神は、もう過去のもの、と言われる日本。
牛乳なんか、ドボドボ地中に棄てているという、超モッタイナイことをしているのに。
フードロスや、農畜産物の廃棄の問題解決には予算もろくにつけず、手をこまねいているのに…
昆虫食には公費をつぎ込んでこんな唐突に、しかもかなり大急ぎで浸透させようとする意図はなんでしょう?
なんか、おかしくないですか?
「自分は食べないからいいもんね。食べたい人だけが自己責任で食べれば?」
で済ませている人がほとんどなんでしょうけれど。
やっぱり、なんかおかしいですよ。
これ、食料安全保障について政府が真剣に考え始めたからなんじゃないでしょうか?
食料安全保障とエネルギー安全保障は、めちゃくちゃ大事な案件です。
おそらく、武器を購入するより、もっと大事。
なにしろ食料自給率は数字の上でも30%台で、しかも肥料、飼料、農業・畜産・漁業に使う石油のことを考えれば…
輸入が止まったら、日本人全体が、ほとんど食べるものなんて何も無くなっちゃう、という超危うい状況です。
お金があったって、飢え死にしますよ。
一番安定して自給できる米でさえ、作るのに欠かすことができない肥料のひとつ、リン酸の原料、リンは…
いま90%が中国からの輸入で賄っているんですよ。知らない人が多いけれど。
中国と戦争はもちろん、断交して貿易が止まったら、頼みの米さえ国内ではほとんど作れなくなるんです。
そして、360°の周囲を、海で囲まれている日本。
長大で複雑なシーレーンを守るための、制海権、制空権を、自衛隊と米軍だけで守るのは…
現実的には、非常に難しい。
なので、食料や石油、天然ガスなどを含め、戦争になって兵糧攻めにされたら、どれだけの人が飢餓に陥るか。
石油は、400日近くの備蓄があるから、一応1年ぐらいの「継戦能力」はあるのかもしれないですが…
戦争に油の使用を全振りしたら、やはり農畜産業の機械や漁船は動かせないから、国民が飢えることは間違いない。
そして、食料の国内備蓄は約1か月と言われます。
政府が想定している台湾有事があって、今の体制だと自動的に日本が巻き込まれて…
戦争になったら、農業大国ウクライナみたいに「粘る」ことなんか絶対に無理で…
戦闘継続できるタイムリミットは、普通だと1か月ほど、ということになります。
短期決戦、電撃作戦で完勝できなければ、白旗を揚げざるを得ない。
そんなことが無いよう、食料安全保障=国内の食糧生産力を上げることが、もし戦争したいのなら不可避なんです。
でも本当はちゃんと時間をかけて、農業のやりかたや、流通のさせ方の仕組みを改善して解決する問題。
それをやらずに、短兵急に「コオロギやウジ虫を喰え!」という方向に行く。
なんで?
②戦争はもはや不可避なのか
ここからは、個人的な推測の範囲なんですが…
これって、農業改革で生産力を上げる努力をしている時間が、もうない、ということなんじゃないですか?
ということは、10年とかそういうスパンでなく、もっと近いうちに(たぶん中国と)本格的な戦争をして…
食料や石油が、入って来なくなる事態を想定してるんじゃないでしょうか?
国民は飢えを忍んで、コオロギやウジ虫を喰いながら戦えと。今からそれに慣れなさいと。
美味しいものが食べられないどころか、まともな人間の食べ物さえも「欲しがりません勝つまでは」となる。
あと5年、6年、7年、8年?
もっと近いのかも。
とにかく、もう超高齢者で数年しか生きられない人を除いて、ほとんどの日本人は…
また総力戦(総合戦)に巻き込まれることが、既定路線として想定されているんじゃないでしょうか。
自分が生きてるどころか「我が家のペット」さえ、まだまだ元気でいるうちに。
わんこやにゃんこ、コオロギやウジ虫を食べてくれますかね。事情もわからないのに。
前の戦争のときみたいに、ヒステリーになった「愛国者」たちが…
「犬猫は、お国のために供出しましょう」と、狩って回るかもしれませんよ。
あの時は、民間から起きた「報国運動」だったために、供出された犬や猫の扱いを軍も困ってしまって。
結局、想定された「航空兵の耳当て」や「北方で闘う兵隊さんの外套」になることなく…
ほとんどのペットが、虚しく殺処分されて、穴に埋められたようです。まさに、犬死に。
おなじようなことが、繰り返されるのかも。
いずれにしても、アメリカには、この十年以内に経済力と軍事力とでアメリカに追いついてしまい…
しかも、ものづくりではアメリカを圧倒する可能性のある中国を、早く叩いておかないと、という焦りがありそうです。
早く始めないと負ける、ということ。
そして、もし台湾有事からの、米台日対中国戦ということになったら、指揮系統は米軍が握ることになります。
自衛隊は自動的に米軍の指揮下に入り、おそらく、いちばん危険な戦線に送られて、最も早く消耗するでしょう。
核戦争にならない限り、米国本土はほとんど戦争の被害を受けず、無傷のまま。
その一方で、中国側、米国側のどちらが勝つとしても…
中国本土以上に、台湾と日本が物理的、人的、経済的、社会的な大損害を被ります。
平穏な暮らし、楽しい日常、どころではない。そんなものが、かつてあったことさえみんなの記憶の彼方で…
もう立ち直れないかもしれない。この島国の中の社会を、おそらく自力では立て直せないでしょう。
勝者が米国だろう中国だろうと、第二次大戦の後の米国みたいに、日本の復興に本格的にで協力する余裕は…
米中、どちらの国にも乏しい。
戦後になっても、前回のような、迅速な復興は、今度は望めないでしょう。
そうなるとやっぱり生きて行けなくなった日本人の多くが、移民、難民として、海外に流れて行くのでしょう。
しかもこれは、中国が核を一切使わず、通常兵器だけで戦ってくれて…
それに加えて、日本の原発にどっとミサイルの雨を降らせる、という「必殺」の作戦を取らないという。
きわめて「紳士的な戦争」をしてくれた場合のことです。
あちらには、騎士道精神も、武士道もなくて、功利主義、現実主義に徹した国ですから…
そんな紳士的な戦争を、果たしてしてくれるのかどうか、心もとないですね。
もし各地の原発が、繰り返しミサイルを浴びて破壊されたら…
福島第一原発事故どころじゃない、信じられない汚染が、列島の各地を覆いますよ。
原発のない沖縄を除いて、この島国の中には、人が住めるところが、果たしてどれだけ残るか。
私たちの子、孫の多くは、戦争に米国側が買ったとしても、日本列島を捨てて世界に散らばらざるを得なくなる。
見事に「米国の鉄砲玉」としての役割を果たして、国としては滅びるということです。
中国の勢いは大きく削がれる、経済のライバルのひとつとして面倒だった、東アジアの島国がひとつ消滅する。
アメリカにとって、こんなに美味しいことはないから、そりゃあ、危機を煽って日本をけしかけますよ。
私たちの子、孫だけのことじゃないです。
あなた自身も、惨たらしく戦災死しなかったとしても、地獄のような晩年を送ることになるんです。
戦う前に、中国と対等の軍事力を付ける?それには、何年かかるんですか?
第一、今の経済的社会的に疲弊した日本にそんな力がありますか?まず、お金がどこにあるんですか?
増税する?したら、今でさえ苦しい国民生活はどうなりますか?国民の多くが、ミサイルを抱いて飢えてる国…
それ、まさに北朝鮮じゃないですか!
そんな国が大きな戦争をして生き残れると、本気で予測しているんですか?
急いでいるんですよ、おそらくアメリカは。だから、何でもアメリカの言いなりな日本政府も官僚も急いで…
危機を無理に煽っている。
本当に本当に正直を言うと、私も既に、今の状況には絶望しています。
②戦争がなくても国は消えて行く
もし戦争がなくたって、少子化が止まらず、もう既に若者がオーストラリアなどに出稼ぎに行っている現状。
しょうがないですよ。たとえば介護の仕事ひとつ取ったって、日本で働けば月収20万前後のところが…
オーストラリアで同じ仕事をすれば、月収どんなに少なくても40万、うまく行けば60万なんですから。
社会構造的に、食えないひとが外国に出稼ぎする構造になっちゃった。
外国から労働力を呼び込むどころじゃない。逆にこれから流出が進みます。単純労働分野でも。
それでも、賃金を上げるのは大企業の一部。国民の大部分が務める中小企業にはそんなの無理。
それで物価はバンバン上がる、税や社会保障の負担はこれからもさらにどんどん重くなるんだから…
多くの人は貧しさに耐えられない。たまらず出稼ぎを選択する人たちを、誰が責められますか?
結果、今の政府系シンクタンクの予想を超えて、ものすごい速さで人口が減りますよ、日本。
しかも「保守」の人は、移民受け入れはいやなんでしょ。
それじゃ、たとえ戦争がなくたって、今の私たちの子ども世代が生きているうちに、国家存立が難しくなる。
いずれにしても、もう、日本は終了です。その主原因は、以下のものが考えられます。
1. 第三次ベビーブームの世代が、就職氷河期世代からの、ロストジェネレーションとなって…
収入が少なく不安定なまま、何十年も放置されて…
その人たちへの社会的支援に、政府行政が本気で取り組まなかったこと。
それによって結婚も子どもを持つことも贅沢になり、第四次ベビーブームを呼び込めなかったこと。
2. 小泉政権下、竹中平蔵らが進めた非正規雇用労働者の数を推進する政策のせいで…
収入が少なく、不安定な労働者が、製造業を中心に急増してしまったこと。
これで、子どもを持つのに不安な国民が、ロスジェネより下にも多くなってしまいました。
お金に困らず、社会的に安定した地位にいた、政府や官僚のお偉方が…
そうでない大多数の国民が、なんで子どもをもつこと、結婚することをためらうのかを、本当には理解できなかった。
3. その結果少子化対策を、出産期と乳幼児期の「子育て支援」に矮小化してしまったことも、大問題でした。
本当に一番問題なのは、中・高等教育費の、自己負担額が多すぎること。
その中でも、正規の学校の学費そのものではなく「学外教育=塾や習いごと」にお金がかかりすぎること…
(公教育の崩壊が原因です)
これらの問題を放置して、しかも、大卒と高卒の生涯賃金が何億円も違う社会を作ってしまって。
これじゃあ、安心して子どもを二人、三人作れない。
低所得層は、子どもの幸せを考えたら、たった一人さえも持てない。
そんなこんなで、今の10代、20代の若者、特に女性にアンケートを取った結果…
なんと三分の二の人が、積極的に「将来子どもは持ちたくない」と答えています。
(どこのアンケートか忘れましたすみません)
以上、三つの失政と見当違いの政策が、もう手の施しようがない、日本の少子化を生んだのです。
戦争すれば、ごく近いうちに、この国は破滅することでしょう。
米国政府の走狗である現与党は、言われるがままにその道を歩んでいる。
もし戦争がなくても、今の子どもたちが生きているうちに、労働者不足、納税者不足で、この国は潰れます。
統一教会の「合同結婚式」と同じものをやって、嫌がるのを強制的に結婚させても…
子どもが成人して経済的に自立するまでの、様々な不安を取り除かない限り、彼らは避妊しちゃいますよ。
閨房のことまで国が監視カメラで見張って、避妊しようとしたら処罰する、なんてことしない限り。
無理でしょそれは。
日本国は、戦争しなくても、私たちの子ども世代がいきているうち、孫世代がまだ若いうちに終わりです。
仕方ないです。私たち戦後世代が、自分と、自分の家族のこと、仕事の事、個人的楽しみのことだけ考えて…
自己の欲望を満たすことのみに走って…
社会をよくするためにどうするかということ、何より政治をないがしろにしてきた、これは報いですから。
自業自得です。
③たとえ日本国が消えても
ただ、大丈夫。希望が無い、お先真っ暗な状況とは限りません。
もし戦争がなければ、国が実質的に滅びても、私たちの子孫は、数が少ないとはいえ、生き残ります。
自称保守の人たちは、国民は国家に貢献するために存在する、といいますから、国家が衰滅することは…
「終わり」を意味します。
でもそうでなくて、国家は本来国民に奉仕し、国民を幸福にするための機関だったのだ、と考えれば…
たとえそれがなくなっても、国民一人一人がしっかりしていれば、世界中どこへ行っても、立派に生活できます。
幸福になることも、他の人を、周りの仲間を幸福にしながら生きることもできるでしょう。
戦争になったとしても、国民がほとんど死に絶えるほどのことにさえならなければ…
残った少数の日本人の子孫は、やっぱり世界のどこかで生きて、生活を続けて行くでしょう。
その生きて行く場所で、日本が長い歴史の中で培ったよき伝統と文化を…
(明治以降の富国強兵政策の中で出てきた、なんちゃって伝統でなく)
守り、世界の人たちに、広めて行くことだってできるかもしれない。
もしかしたら、国家としてはダメだったけれど、日本人は優秀だ、と尊敬されるかもしれません。
それなら、私たちが子どもを作り、愛し、育てたことは、無駄にはならないわけです。
せめてそういう風になるよう、国が子どもを本当の意味で大切にしてくれないのなら、私たち個人が…
未来を生きる子どもたちを大切にして、できればなるべく早く、世界中のどこでも生きられる人間に育てた上で…
その幸福を祈ってあげようではないですか。
でもその前提となるのは、大国同士の大規模な核戦争が起きない、というものです。
それが起きたら、伝統も文化もへったくれもなくなります。
現生人類の文明は、よくても中世ぐらいのところまで、下手をすると石器時代に戻るかもしれません。
そんな絶望未来が来ないよう……私たちにできること、祈る、意外になにかあるでしょうか。
私には、わかりません。