WBC日米決勝戦のエンディング、完全にマンガやアニメを超えたでしょ!
ピッチャー大谷翔平、バッターマイク・トラウト。
メジャーリーグのゲームでは決して見られない、チームメイトであるスーパースター同士の、ガチンコ対決。
トラウトもおそらく将来、ホールオブフェイム=野球の殿堂入りするであろう名選手。
そして二刀流大谷は、間違いなく殿堂入りする、メジャーリーグ史上に燦然と輝く偉大な選手。
その対決ですよ。
しかも、世界大会での優勝が懸かった、9回裏ツーアウトランナーなしでの場面。
最後の1球。
ストライクゾーンから、エグい切れ味でボールゾーンに逃げる、素晴らしいスライダーでした。
さすがのトラウトも空振り三振。
ほんと、フィクションでもこんなストーリー、やりすぎかなという感じでしょう。
それが現実だったんだから。
かつて日韓での決勝戦でサヨナラを決めた、イチローのヒットを完全に超えた、素晴らしい場面でした。
間違いなく球史に残る名勝負。しかも日本球界のレベルではなく、世界の野球の歴史に残る……。
凄いものを目撃しました。
かつての日本の国際大会優勝は、世界最高峰の、米大リーグの選手がほぼ出場しない中でのもの。
今大会は、各国代表に、メジャーリーグのスター選手がかなり入っている、初めての「ガチな大会」でしたから。
日本の優勝と言っても、過去の2回とは全然価値が違います。
WBCの日本代表戦は、正直言うと全部見ていたんですけど、ブログには書きませんでした。
なぜなら、ナショナリズムが昂揚するような雰囲気が、あんまり好きじゃないから。
でも、うちは家族三人とも野球・ベースボールが大好きで、普段から良く見てはいて、興味は強いのでね。
とくにうちの妻は、プロはもちろん、高校野球、大学野球、社会人野球まで全て網羅した、大変な野球マニアなので。
そういう家庭なので、日常の夫婦の会話、実を言うと6割ぐらい野球の話なんですよ。
なのでこのゲームこの幕切れは……無視できないですよね、さすがに。
いやーすばらしかった。
ただ、一つ言いたいのは…
先日のサッカーワールドカップの後、楽しんだファンのかなり多くが…
「また4年後!」と言っていたのが、なんとも気に入らなくて。
「サッカーで感動をもらったのなら、それを機会にして、ちゃんとJリーグを見てよ!」と思うわけです。
それってサッカーに興味があるんじゃなくて、ワールドカップという舞台だけで…
ナショナリズムを昂揚させて、国と自分個人とを同化させて、気持ちよくなって…
スポーツを、選手を、自分のために「消費」することでしかないからね。いやなんですよ、そういうの。
それに、国内リーグが強くならないと、ナショナルチームも、本当には強くならないですから。
国内リーグを盛り上げないで、国際大会での感動だけ消費しようとするのは、虫が良すぎるんですよ。
だから今回のWBCも「感動した」「気持ち良かった」といって、消費して終わるんじゃなくて…
「感動した」と言うなら、野球に興味を持って、これからいっぱい見てほしいわけです。
野球、盛り上がるといいな。
それにしても、大谷っていう人は、つくづく千両役者ですね。
日ハムファンの息子と二人で、北海道に野球を見るために遠征して…
入団一年目のルーキーだった大谷を選手寮で「出待ち」「入り待ち」したことがありますけど。
まだ新人の「ぺーぺー」なので、球場入りはタクシーで、しかも先輩が後ろに乗るので…
彼はあの巨体を、窮屈そうに折り曲げて助手席に押し込んでいました。
それが、世界のスーパースター、メジャーリーグの歴史に残る人になったんですからね、感慨無量です。
正直、この大会を通じて一番の功績があった選手を厳正に選ぶと、ほんとは吉田正尚だと思いますけど。
でも「マンガ的」にはやっぱり大谷くんでしょう。
すごいなー。岩手の、東北の誇り、ですね!
今シーズンもがんばって、また規定投球回数、規定打席を両方達成した上で…
できれば何か、シーズンタイトルを取って、またリーグのMVPに輝く活躍をしてほしいですね!