今回の記事は、動画まつりですよ。
この中から面白そうなものだけ拾って、再生してお楽しみいただければと思います。
まず金曜日は、小倉唯さんと日高里菜さんの『ちゃんラジ』が配信されて、なんとも「尊い」時間でした。
今回は髪の毛事情など女子トークが多かったのと、近々出す番組オリジナルLINEスタンプの話がメイン。
30分以上ある長い番組なので、お二人のファンの方向け限定になりますが、一応リンクを貼っておきます。
まあ、最初の数分というか一瞬だけ聴いて、ふーんこんな感じか…でもいいです。
ところで、前回の記事で唯さんがダンスの「踊ってみた」動画がきっかけで、ブレイクしたことを書きました。
ダンスが上手で目を引くということもありましたが…
彼女が、自分のグループやユニット活動の際、ダンスの振り付けをしてきたこと…
それも、デビュー間もなくのころから、振り付けで才能を発揮していたことは特筆すべきです。
振付師=コレオグラファーとしては異例の、というか、他に聞いたことがないくらいの早熟ぶりでした。
まずはこちらの動画。小倉唯さんと、「ゆいかおり」の相方である石原夏織さん、他に…
現在ほぼコレオグラファー専業で活躍している能登有沙さん(髪が茶色い人)…
あと、現在は引退した松永真穂さんの、4人組グループ『StylipS』のデビュー曲です。
演者が自分で振り付けと構成までやるのは、当時とても珍しかったのですが…
タレントにクリエーションまでやらせる(できそうな子に)のは、事務所の独特の方針だったようです。
サビの付近、つまり4人が揃った衣装でダンスしている部分は唯さんの振り付け。それ以外は能登さんの振り付けでした。
これは唯さんが16歳のときの作品です。グループの中で最年少だったにも関わらず、振り付けを担当したのでした。
しかし、これが振付師としてのデビューではありません。
この前年、アニメ『ロウきゅーぶ!』のメインキャストを務めた声優さんたちが集まった音楽活動ユニット…
『Ro-Kyu-Bu!』の曲の振り付け、そしてこのユニットでライブをやった際の…
2時間以上のステージ全体の振り付けと、ダンスの構成を、唯さんが担当しています。
当時は高校1年生で、振り付けのスタートは、唯さんがまだ15歳のうちだったと思われます。
このユニットは、既に大人気声優だった、花澤香菜さん、日笠陽子さん、井口裕香さんのお姉さん組と…
小倉唯さん、日高里菜さんの、妹組を合わせた5人で構成されたものでしたが…
お姉さん組三人は、ほぼダンス経験がないという、全くのしろうとでした。
なのでまず、ダンス初心者でも覚えられる、シンプルな振りとフォーメーションであることが求められ…
なおかつ、ステージ映えしてエンタテインメントとして十分なり立つ必要があるということの、二つの両立。
コレオグラファーとして、実はとてもハードルが高い仕事を、いきなり求められたのでした。
しかもまだ駆け出しだった唯さんが、一番年かさの日笠さんは10歳も年上という、大先輩たち相手に「指導」しなければならないという。
当時は声優界も、キャリアによる先輩後輩の上下関係が、今以上に厳しい時代でしたから、さぞかし気を使ったのではないかと。
そのときのパフォーマンスの一部と、稽古中の様子を記録したメイキング映像があります。こちら。
ただ、お姉さん組の三人がとても良い人たちで、団結して真剣に取り組み、しかも唯さんをとてもかわいがってくれたので…
まだ、助かったのではないかと思います。
このときのグループはいまだに結束が強くて、唯さんの最近のライブの、幕間映像のCVを日笠さんがやってくれたり…
花澤さんと井口さんは長く「小倉病」患者に認定されていたり…
コロナ過が始まる前には、5人集まって「忘年会」を開くなど、長い時を越えていまだに仲良くしています。
実は、唯さんの「パパ事件」は、このアニメのプロデューサーの失言が発端だったので…
そんな事情が、キャストみんなで唯さんをかばって、特別にかわいがってくれたことの原因の一端になっていたの…かもしれないですね。
とんでもない誹謗中傷だというのは、内輪のキャストたちが、一番よくわかることだったでしょうしね。
それから、ゆいかおりの曲、ソロデビュー後は自分のソロ曲も、ちょくちょく自分で振り付けてきた唯さん。
こちらは唯さんが振りをつけた、ゆいかおりの曲のひとつです。
ソロの曲では、たとえばこんなもの。
こちらは足元がなんとピンヒールなのに、少しもぐらつかない。驚異的な体幹の強さを思い知らされる動画でもあります。
ソロで長丁場のステージを全部成立させるのですから、グループのように後列に回る時間もなく…
グループなら、仮に生歌でも、歌わないで息をつけるパートがたくさんある。
そういった気を抜く隙が一瞬もないソロアイドルで、このクオリティ。
それもまなじりを決してではなく、終始笑顔でさらりと簡単そうにやってのけている。
多くのグループアイドルが小倉唯を尊敬し、高い目標としているのも当然のことです。
しかも単なるパフォーマーではなく、クリエイターでプロデューサーなのですから、なおさら。
しつこいようですが、本業が声優ということで知名度は低いものの、プロの目で見ればどえらく凄い人なんですよ。
過去の唯さんの振り付けは、全体にキャッチ―で憶えやすいものが多い、という印象だったのですが…
次の動画の振り付けとフォーメーション構成は、コレオグラファー小倉唯の、現時点での最高傑作でしょう。
バックダンサーズがみんな一流の人ばかりなので、どんなオーダーでも実現してくれるということで「本気」を出したのでしょうか。
見た目が美しいだけでなく、細かいところに超高難度のステップや、ストリートダンスの凝った演出が何気なく入っていて。
360度すべての角度から見て映えること、そして上下の高低差も利用するという、3Dを縦横に使った構成。
本職のダンサーやコレオグラファーが鑑賞すると、これを声優にやられてしまったことに、思わず落ち込むぐらいのレベルの作品であるようです。
ブレイクダンスやヒップホップダンスの、世界大会で優勝した人、日本一に輝いた、トップクラスのダンサー&コレオグラファーも絶賛しています。
そのへんのこと、ご興味のある方は、お時間があるとき末尾に添付した動画をご覧ください。
15歳でコレオグラファーとしてプロデビューした早熟さも凄いですが、10年でそこまで進化した。
その陰にある厳しい修練、鍛錬、勉強を、何よりも称えたいと思います。
では、最後にプロのダンサー・コレオグラファーたちの鑑賞動画です。
9分過ぎあたりからご覧ください。