梅雨入り前の爽やかな晴天の日。
父母のアテンドの用事もなかったので、どこか出かけようということになりました。
とくにペッピーノを買ってから、親の介護もあって、ほぼ毎日車を使ってはいるのに…
行楽目的のドライブというものをしていなかったので。
本当は天気が良いのだから、アウトドアを楽しんでも良かったのでしょうけれど…
うちの妻は野球観戦が三度の飯より好きで、横浜DeNAベイスターズの熱狂的なファン。
ということで、わざわざ所沢にある西武ライオンズの本拠地ベルーナドームへ、交流戦を見に行きました。
我が家から所沢までは片道70km弱の道のりです。
出発が少し遅れた中で、週末の混んだ道をうんと遠出するのもしんどいので、まあこのぐらいがちょうどいいでしょう。
ペッピーノには、後付けのGorillaのナビも付いているのですけれど、道のデータが最新でないので…
たいてい、グーグルのナビを使っています。
出発すると案の定グーグル先生は、一部を除き高速道路や有料道路を避けて、下道中心で行くことを勧めます。
上はたぶん行楽の車で「ゲロ混み」なのでしょう。
そのコースで、所沢までは約2時間の行程。
ドライブを兼ねた行楽としては、ちょうどいいだろうと。
往路は妻にハンドルを委ねました。
妻は、かつて社用車で外回りの営業をしていた経験があるので、運転はそこそこうまいです。
もちろんペッピーノさんも、いつも通りすべて快調。快適なドライブです。
冷房も今の気温なら何の問題もありません。
ただ、幹線道路はかなり渋滞しているのでしょう。グーグル先生はすごくマニアックな裏道ばかり教えてくれます。
寂れた商店街の中、閑静な住宅地の中、くねくねした山道、そして一方通行の狭い道。
たしかに渋滞はしないのですけど…
本当にこれで着くのか?と、それなりにドキドキの冒険みたいで面白かったです。ただ……
こんな裏道というか、完全な生活道路にまでよそ者の車が入り込んでくるのは…
周囲の住民の方にとってはさぞかし迷惑だろうなと、うしろめたい気持ちになります。
とくにグーグルナビは、他のナビに比べても、とりわけマイナーな道ばかり選択する気がするし。
10年前は車通りなどほとんどなかった道に、たくさん車が来るようになってしまった所が、たくさんあるでしょうね。
地元の方、ごめんなさい。
車の中ではグーグルナビと一緒に、スマホのサブスクアプリで、80年代のポップス・ロックの音楽をかけていました。
そしてペッピーノが、狭山湖畔を周回する、森林に囲まれたワインディングロードを走っているとき…
なぜか突然、音楽が途切れてしまいました。
私がとっさに「あれ?なんで切れたんだ」とひとりごとを言ったところ…
スマホ画面の下に「なんで切れたんだ……」というテロップが表示されました。
(マイクがオンになっていたのです)
そうしたら、スマホとリンクした車のスピーカーから、今まで道案内してくれていたお姉さんの音声が…
「すみません」
(むしろ「すいません」と聞こえた)
と、突然おわびの返事をして来たのです!
思いがけないところで、人間とマシンの「会話」が成立してしまったことに驚くとともに……
なんだか、そのやりとりがおかしくて、妻と思わず爆笑してしまいました。
そして、音楽はすぐに復旧。
おそらく、グーグルと連動したアプリになにか不具合が生じて、それにクレームじみたことを言うと…
わざわざ音声で、お詫びを言ってくれるような設定になっているんですね。
びっくり!
みなさんはこんな経験されたことありますか?
妻と「グーグル先生は、車内での会話も全部聞いていたんだね。へたなこと言えないね」と話し合いました。
ほんと、思わず口から出たひとりごとまで拾って、音声で返事を返してくるなんて思いませんでした。
まあ、これは笑い話のネタですが…
これからAIがさらに発達して、私たちが24時間365日、そうした世界とつながった生活をするようになると…
自分の行動や発言、結果的に趣味嗜好や思想傾向も含めて、全てをGAFAのようなところに把握されて、
まじめな話、下手なことを言ったり、したりできなくなって行くのかもなと…
後でちょっと、うすら寒い気分にもなりました。
スマホは何でも見て、聞いて、知っている、というね。
着いた先で観戦した野球、西部ライオンズ対DeNAベイスターズ戦は…
10-5で、ベイスターズが大敗しました。
でも久しぶりの行楽ドライブで、笑えるハプニングもあって、楽しかったねと、妻と話し合いました。
それと、マイクをオンにしている限り、すべての発言はグーグル先生に聞かれ、理解されているんだなと…
勉強になった一日でした。