5-1 「風力発電に関するQ&A集」
風力発電導入に関しては、一般人が見るにはNEDOの風力発電導入ガイドブック2008(以降「ガイドブック」)があり、既述ではあるが、そのP101に、以下のような記述がある。
(d) 騒音<O:P></O:P>
風車による騒音には、ブレードが回転する際に発生する風切り音と増速機等から発生する機械音とがある。風車騒音のレベルは機種や出力によって異なるが、図4.2.1-9 の例に示すように、一般に風車から離れるほど騒音レベルは減衰する(風車出力:800kW, ハブ高:50m)。<O:P></O:P>
風力発電システムの設置に際しては、この距離減衰および風車の種類を考慮して設置地点を決定する必要がある。また、参考として騒音レベルの目安を図4.2.1-10 に示すように、風車が1基のみの場合、通常250m 程度離せば生活への影響はなくなるとされている。これは住宅街の夜間の環境基準(45dB)によっており、身近なものとしてはパソコンの冷却ファンが45dB、静かなオフィス内の音は50dB 程度と言われている。なお、風車の設置数が増えると騒音も大きくなるので、この場合は風車からの距離を離す必要がある。
その中の、「風車が1基のみの場合、通常250m 程度離せば生活への影響はなくなるとされている。」と言う、一体全体、どこの、誰が、どうした根拠により「影響はなくなるとされている」のか不明のまま、公式的に当てはめられ、風力発電施設は造られ、今日のような風車騒音問題の事態を招いた。
実はこの「とされている」と言う言い回しは典拠も示されず低周波音問題についても数多く適用されている。(続く)