17音の記録 やぶにらみ

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桐の花)

2016-05-17 12:08:40 | 日記
桐の花
山裾に旧街道や桐の花    吉田 伝治
機関車の右折してゆく桐の花    拙

昨日は旅の日(下記参照)だったので、昔の旅行の時を思い出して書いた。
かっては 農家で娘の誕生を祝い 桐の木を植えたし、自生の桐の木も多かった。木質が軽いので箪笥・履物などの用材として貴重な存在だった。桐の花はこの時期に紫色の小さい筒状の花を咲かせる。旅先で列車が右折し山坂を登際にあえぎながら登っていく、窓外には桐の花を山すそを飾っていた光景を思い出した。

きょうは「旅の日」。松尾芭蕉が全行程2400キロの「奥の細道」に出発したのが1689年(元禄2年)の旧暦3月27日。新暦では5月16日になることから設けられた。
 「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又(また)旅人也(なり)」。「奥の細道」冒頭の一節である。時間も過ぎゆく旅人なら、自分も一生、旅人でありたい―。160日に及ぶ長旅に臨む心情が伝わってくる。
日本経済新聞 「春秋」抜粋 五月十六日抜粋