17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

 俳句・無季の句 川柳と 関連記事

下燃ゆる

2015-03-09 21:05:13 | 日記
下燃ゆる
祈るとは願ふにあらず下萌ゆる  京極杜藻
被災地に励ましの声草青む      拙


 東日本大震災より満四年を迎える。被災地ではいろんな鎮魂・復興のイベントが行われ、計画されている。誰もが復興へ真剣なとりくみ、国民全員の暖かい励まし 素晴らしいことだ。この気持ちを記念碑だけにとどまらず、ずうっと持ち続けてほしい。

春蜜柑

2015-03-05 19:09:54 | 日記
春蜜柑
潮濃くて鵜は眠からむ春蜜柑   中 拓夫
鈍行の旅のつれづれ春蜜柑      拙
 

 冷凍・冷蔵の技術が進んでこの季節でもおいしく食べられるが、今が旬の八朔・ポンカン・伊予柑・デコポン等の比ではない。まだ、炬燵からは離れられないが、炬燵の上にはこれらの春蜜柑が日替わりに並べられる。南への旅立ちともなれば、車窓での友達として多くの品種とまみえることことも旅の醍醐味である。 春蜜柑は歳時記にはなかった。

啓蟄

2015-03-04 16:16:16 | 日記
啓蟄
啓蟄のつちくれ踊り掃かれけり  吉岡禅寺祠
啓蟄や除染の土の行き所        拙


 今年は六日が啓蟄 陽気に誘われて冬眠中の動物が地中より地表に出てくる頃と言われている。
原発より出た放射能で汚染されたところでは表面の汚染の強いところを削って、処理することになっているが削り取った汚染土の処理に苦慮している。いずれ仮置き場はその地域に設置することになるだろう。
日本全土が汚染土に覆われないように願いたい。原子力は両刃の剣である。

雛あられ

2015-03-02 21:09:17 | 日記
雛あられ
雛菓子の蝶の紫鶴の紅      大橋敦子
お座りの犬も待ちゐる雛あられ    拙


雛飾りの前に見物人が、雛あられをごそうになりの品定めをしている。街の商工会主催の雛祭りの会場でのいつもの光景であるが、外らは樹木に縛られた犬が主人を待っている。誰かが少量の雛あられを運んで
行った。田舎ならではの光景だと思った。

猫柳

2015-03-01 08:43:21 | 日記
猫柳
ときおりの水のささやき猫柳   中村汀女
ザザムシを捕るせせらぎや猫柳    拙


水底にじっとしていた鮠も食餌に出歩き始めた。釣り人も餌になる川虫をせせらぎの中の石をひっくりかえしている。手の甲も指先も冷たさで真っ赤になっている。岸辺には猫柳が春の到来を告げている。