匂い

春のように暖かかった日
一歩外へ出ると
春の
良い匂いがした

良い匂いは、幸福そのもの
どこか懐かしいさと
せつなさをもたげて
春の匂いは
大好きな匂い









*

表情

１月１６日、火曜日。
午前８時５７分。
晴れ。


カーテンを開けて水仙を観たら
水仙が思っていた以上にイキイキ元気に
沢山咲いていました。


最近、ゆっくりしげしげと花を愛でる
って、あまりしていなかったなぁと気付きました。
観ても、ほんの僅かな時間だけというか
窓を開けてフムフムとか
歩きながらチラッとか
かなり物足りない花観賞だったなぁと。


で、たっぷりではないけど
ほんの少し長めに観てみました。
パンジー、桜草、ノースポール、水仙、葉ボタンを眺めていたら
やっぱりステキでした。
癒されました。



午前の光というのは
当たり前かもしれないけど
午後の光とひと味ちがいますね。
清々しい明るさが良いですね。


朝は朝の
午前は午前の
午後は午後の
日暮れ時は日暮れ時の
宵には宵の
夜には夜の
それぞれの光の良さがあるし
どの光も魅力があります。


朝や午前の光は
その明るさや清々しさで一日の始まりを励ましてくれているようだし
正午から午後の光は、力強さが加わってファイトーなんて
言ってくれているようだし
日暮れから宵の光は、肩の力が抜けてお疲れ様と言ってくれているようで


とはいっても
気がするというだけの世界
そうであったら良いなというだけの世界
ですけど
そんな風に思いながら
午前の光を浴びてイキイキと咲く
水仙やパンジーや桜草などを眺めました。


どの時間帯も魅力的だけれど
人それぞれに好みの光があるのだろうけれど
僕は、花はやっぱり朝
もしくは、午前の光が一番好きだなぁ。



光によって花の表情は変わるもので
朝は爽やか
昼は元気
夜は、暗くてよく見えないけれど…


職場からの帰り道
そんな夜に、街灯のそばで咲いている花を観ると
朝や午前の光とは打って変わって
何というか、艶があるなぁ…と、よく思います。


夜の街のネオンのような
少し赤みのある色になっていて
朝の爽やかさはどこへやら
なんとも妖艶な魅力を放っていました。
セクシーという感じです。



立てば芍薬
座れば牡丹
歩く姿は百合の花


という
美しい女性を形容するらしい言葉があるけれど
花を観ていると女性のようだなと思うことがあります。
反対に
女性を観ていると、花のようだなと思うこともあります。


朝から夜まで
あらゆる時間帯からなる
太陽の
日の光によって浮かび上がる花の魅力は
女性が放つ魅力にも重なります。


ん、でも
最近は男性でも花のように美しい方がいらっしゃるけどね？
花のイメージがある方も
花を観ると思い浮かぶこともあるし


花は
女性も男性も
人と似ています。



今の季節だと
朝や午前の光は
なおのこと綺麗に見えるのかもしれませんね？


春は曙
夏は夜
秋は夕暮れ
冬はつとめて
(清少納言さんの“枕草子”より)


つとめて＝早朝、あかつき
ともあるし
冬は朝は、特に早朝はとっても寒いけれど
光以外にも
魅力が溢れているのやもしれないですね？



今日は、また暖かな日になっている気がします。
でも、夜はやっぱり冷えると思うので
体には気を付けていて下さいね。

良い日を！







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