『なに見とん?』
『わっ!!!!びっくりしたぁ。』
大谷が横から覗き込んできたん知らんかった
びっくりしすぎて咄嗟に持ってたアルバムをバタンっ閉じた。
『なんで隠すん?』
耳元でそういわれるとむっさくすぐったい。
『隠してへんよ…』
『今オレがのぞいたら バタンって閉めたやんけ』
『それは条件反射で…』
『もしかして やましーい やらしーい写真とかあるん?』
そんなもん存在するわけないやんかってゆうても
疑いの眼…大谷は右眉をちびっとだけあげた。
『別にみてもおもろいもんちゃうよ…』
ほな見せて とばかりに大谷はあたしの手からアルバムをもぎ取った。
『おー これって高校の時の…』
『うん。プールん時の写真。大谷見せんかった?』
『んー忘れた(笑)それより これなんや?』
『これ?あーーー』
その写真の横に吹き出しシールみたいなんが貼ってあって
その時の気持ちとか書いてある。
<ちびっこ大谷発案。愛をつかむぞ大作戦で鈴木君ゲットや>とか
<鈴木くんジェントルメン>とか
<ちっこいんはちっこいもんで…>
『…愛をつかむぞ大作戦か オレゆうた覚えないぞ』
『うそっ大谷ゆうたっ』
『ゆうてへんっ『ゆうた』』
2人で顔を見合わせて…次のページの写真を指差した
『おい 小泉 コレみてみっ』
『わぁー懐かしい。』
それは 夏の海で2人でとった写真。
『…この時大谷に「小泉の好きなんだれー」ってアホ面で…』
『誰が男前…『そんなんゆうてへんっ』』
ああだこうだゆうてたら
大谷がカバンからデジカメを取り出した。
『小泉 写真撮ろかっ?』
『うんっ』
END