(連載)さっぱりわからへん③

『大谷先生の腕見た？』
『見た見たっ…アレ猫に引っ掻かれたってゆうたけど…』

『絶対カノジョさんやでっ』
『先生今日むっさ機嫌わるいもんっ』

マセガキ…いや
３年２組大谷学級のおんなのこが騒いでるぞと

同僚の川瀬先生が大谷の肩を叩いた。

『で…その傷はやっぱ彼女？』
『ネコ』

咄嗟についたウソに川瀬先生はニヤニヤして
大谷の机に置いてあったウサまんじゅうを手にした。

『ふーん(笑)ネコなぁ…』
『川瀬先生。仕事してくださいっ』

大谷の牽制球も怖くない川瀬先生

『最近のネコはピンポイントで引っ掻くんやな(笑)』
『仕事…』

川瀬先生は大谷の耳元で『大谷先生…マニアックH』とかなんとか
ニヤニヤと笑いながらゆうから…

頭が痛い…

ひりひりと痛む左腕はみみず腫れ

リサが悪いねん
あんな寝言なんかゆうから…

寝顔にキスした時に『シンヤ…』なんてゆわれたら

ってシンヤって誰やねんっ!!!!

『大谷先生こそはやく仕事せんな。残業になりますよー』
『うっさいっ・・』