1時間後
居間へ行くと大谷の姿はなく…
浴室からシャワーの音が微妙に聞こえて来た。
暫くすると濡れた髪を拭きながら大谷が出て来た。
『なぁ…大谷 あたしなんかした?』
『…別に 無意識やろうし』
無意識?って事はヘンな事でも口走ったんやろな
『ほんまごめんっ』
『なにゆうたかわかってへんくせにあやまんな アホんだら』
『アホ…って…』
『ええゆうたらええっ』
ええって言いつつ怒ってるやんかっ
そんで背中向けるってどこの小学生やねん
あーーーーーーーー
腹立つぅーーーーー
寝言なんかでごちゃごちゃ…あ゛ーーーーーーーー
頭に確実に血がのぼって来て
『アホーはあんたやっ大谷っ』
ボスっ…
気が付いたときはウサクッションを大谷にめがけて投げてた
(しかも顔にあたった。)
『ちょ リサおまえっ』
『あたしの話しもろくに聞こうとせんと自分一人で納得して…
もーーーーーーーーーアホー!!!!!』
『リサっ』
大谷はあたしの腕を掴んだ
『いややー 離して 大谷のわからずやアホんだらーのすっとこどっこいっ』
『ちょっと落ち着いてくれ』
『あたしは落ち着いてるもんっ』
抱き寄せようとする大谷を力いっぱい爪で引っ掻いて拒否した。
『いたっ…ってリサなにすんねんっ』
『なんもしてへんっ 大谷のアホー』
それだけゆうて寝室に閉じこもって…
あたしは大谷が出かけるまで布団をかぶってふて寝してた。
今日 仕事休みでよかった…。
というわけで大谷と顔合わしずらい。
帰りたくない…
茶子ちゃんに素直に全部話したのに…
『アホらし…』って一蹴されて大谷の待つ家に強制連行された。
『はぁーーーーーおっしゃいくでっ』
深呼吸してドアノブに手をかけた。