家に帰ろ ③byリサ

待ち合わせはいつものスタバに午後２時

いつも遅刻美少女（もう少女じゃないか？）なあたしにはめずらしく１０分前に到着

今日のデートコースは・・・まだ決めてない(笑)

久しぶりに高校の頃歩いた所をブラブラするのもええかなーとか、

やっぱり夜は素敵なレストランで食事とか・・・

ほんで、その後は・・・いやーん（照）

なんてあほなコト考えてるうちに約束の時間過ぎてるやん

まあ、今日は一つ大人になったリサちゃんやから、大きな器で（背ちゃうで）許したる

チッ..チッ..チッ…

スマホの時計が音鳴るわけないのに、あたしの耳には聞こえるようやった

（大谷、遅いな・・・）

午後3時

約束から１時間が経過

日曜のスタバは混んでてなんとなくひとりでは居心地の悪さを感じてた

さっきから携帯に電話するけど繰り返される同じメッセージ

さすがに限界になって店を出た

午後４時

待ち合わせのスタバの近くでブラブラする

携帯は相変わらず同じメッセージが流れる

大谷からの連絡は、ない

…なんかあったんやろか？それにしても連絡くらいくれたって…

午後５時

とりあえず一旦家に戻ることにした

家にいればなんか連絡あるかもしれん

午後６時

家に着いてもう一度携帯を確認

着信はない

リダイヤルしようとしたら

・・・ガチャ

・・・・・ドアを開ける音・・・。

そっと開くドア

『リ…サ…おる…？』

ただでさえ小さい体を更に小さくするように大谷が入ってきた

めちゃめちゃ文句言いたかったけど、とりあえず無事だったことに安堵した

けど、やっぱり悲しくて、色んな気持ちがぐちゃぐちゃになって

溢れる涙と一緒にぶちまけてしまった

『　リサ、あんな・・?!』

…大谷に、言い訳する暇さえ与えず

『大谷のアホーー！大っ嫌いや!!』って叫んだ

『…もう　帰る!』

『帰るって、どこに？オマエの家ここやろ?!』

『ええねん、もう帰るもん！』



『できん約束ならでんといて!!』

そうゆうた瞬間、大谷がめっちゃ悲しそうな顔をしたのが見えた

けどあたしはそのまま鞄だけもって部屋を飛び出した