『お疲れ様です。お先に失礼します…』
『あーお疲れさま大谷先生』
いつもより早く仕事を切り上げて家路に急いだ。
この間やっと手に入れた愛車に乗り込んで
リサへのプレゼントを確認する。
『あいつ驚くかなぁ(笑)』
今日はクリスマス
予約しといたケーキを取りに某コンビニに寄った。
<海坊主オススメケーキ>なんて予約してまで買うんは
ファン以外はありえんやろう。
いつもより早く着いたマンションのエレベーター
いつもよりスピードが遅く感じる
やっとたどり着いた自宅のドアの前で
プレゼントを後ろに隠して…
隠しせて…へんなぁ
かなりでっかいソレは目立つ(笑)
♪ぴんぽーーーん
玄関チャイムをならしてすぐリサがドアを開いてくれた。
『大谷ぃーーーおっかえりーーー』
『ただいま。これ…クリスマスのプレゼント…』
はいと差し出したのはケーキやなくて後ろに隠したもの。
それはカスミソウに囲まれた紫色のバラの花束
『わぁ…綺麗…なぁ これほんもん…』
『もちろんほんもんや』
疑うんも無理ない
紫のバラというんは某仮面なマンガに出てくる花。
もしかしたら妄想?なんて代物やから…
『綺麗なぁ…。赤とかピンクもええけど…綺麗』
じーっと花束を見つめるリサを見てなんか嬉しくなった。
『あと海坊主ケーキ』
『ふふふ…これもうれしいーーー?ありがとう大谷 ちゅっ…』
嬉しそうに微笑んでオレの頬にキスするリサ
どっちかゆうたら頬より…(笑)
『けど…あたし…大谷になんもええのあげられへん…』
『ええのならあるやんけ…』
がんばってリサをお姫様ダッコしてそして耳元でささやく
『オレへのプレゼントは…リサがええな(笑)』
end