実は、この著書は昭和28年に出版された後、
43年に再販されています。ぼくはその第二版の
ものを買いました。
実はその時に和声やフーガ、ソナタ形式などを
個人的に指導を受けていた先生が
東京で発表会をするので、
きみも参加しないかと
言っていただいたのです。
そのときはオーケストレーションを習っていた
わけではないですが、
とても興味があったので手に入れたのです。
先生は毎年何度か現代音楽の新作を
発表されていましたが、
時にはオーケストラを雇って、
数人の作曲家の方で
オーケストレーションを発表されたのです。
その先生についたきっかけは、
当時ぼくが習っていた先生が
東京芸大のピアノ科を卒業された
先生だったのですが、
ある時、作曲を勉強したいともうしますと、
では、私のピアノリサイタルの最後に
パーティーがあるから、良い人を
紹介しましょう。ぜひ当日来なさいと
言っていただきました。
行ってみると、ピアノの先生と
眼鏡を掛けた紳士が
近づいてきて、紹介されました。
とても落ち着いた小柄の
眼鏡を掛けた紳士でした。
ピアノの先生が、
こちらは東京芸大の
学長をされている、
石桁真礼生先生です。
と紹介されたのです。
いやはや驚きましたね。
あとで調べると、
石桁先生は和歌山出身の
有名な作曲家だったのです。
先生は良い作曲の先生を
紹介しますよ。
といっていただきました。
本当に嬉しかった記憶が
蘇ってきますね。
そんなことで、
ぼくは、大学の軽音部では
ジャズをやってはいたのですが、
作曲法にとても興味があって、
ジャズの演奏よりも
作曲の勉強にシフトしていきました。
その一連の勉強の中で
この伊福部昭氏の 管弦楽法を手に入れたのです。
今ではアマゾンでは中古しか売っておらず、
当時購入した金額の十倍近い値段がついています。
もちろん、ぼくはこの本を絶対に手放しません。
僕の宝物みたいなもんですからね。
この本の良い所は約1000ページにわたる
大量のスコアーの例示と細部に渡るオーケストラ楽器の紹介
です。
この本をひと通り学習すれば、おそらく
誰も文句の出ない素晴らしいスコアーが書けると
思います。
興味のある人は、ぜひ
伊福部昭 管弦楽法 上巻 で検索してみてください。
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