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のだめ『のだめカンタービレinヨーロッパ』

2008年01月06日 18時08分29秒 | 芸術
スーさんです。
乱筆乱文スタイルで一気に書いてしまいます。

のだめカンタービレ昨年のドラマは非常に日本人が一般的に不得意なジャンル(クラッシック音楽)に興味をもたらせた素晴らしい(非常に楽しい)ドラマだった。
1月4日~5日と二夜連続ドラマスペシャル『のだめカンタービレinヨーロッパ』が放映された。
そして1月2日~3日に一挙昨年のすべてを二夜にかけての放送・前半を見ていなかった私はすべてを改めてみる事が出来た。

普段は感動や意義のあるテレビドラマのコメントはこのYahooには書かずgooブログに書いてきた。

てっきり「のだめカンタービレ」はgooブログに書いてあると思い探してみたが見当たらない。確かにドラマとしては面白くクラッシックに興味を持てなかった私にも最後は感動の場面を与えてくれ、クラッシック音楽の入門が出来た。

(多分多くの視聴者も同様だろう)初め音楽番組それも音大・クラッシックがテーマと解っていたら絶対見ないドラマであったろう。

途中からチャンネルを切り替えた時突然出てきたのだめのキャラクター面白く見始め途中からだんだんとそして原作が漫画・・・

などとわかるにつき、次の週が待ちどうしくなったドラマであった。
前置きがだいぶ長くなったが何故感動してもクラッシック音楽の入門が出来ても私達のブログgooに書かなかったか今回の1月4日~5日とヨーロッパ特別編を見て書かなかった理由がわかった。

音大の落ちこぼれがオケを作り成功するまでのクラッシック音楽をを聞いて涙が出る前回のドラマでも今回の4日の千秋君がコンクールで優勝する所など涙がとめどなく流れるシーンであった。

でもやはりあそこでドラマが終わっていたらブログに書くことはなかったろう。
そしてこのドラマの最大の主人公「のだめカンタービレ」が5日の最終日のすべてに音楽(クラッシック音楽)のすべてが語られ、それを見事にのだめ(上野樹里)が演じきったように感じる。

此処からがこのブログに書かねば成らないところである。「のだめカンタービレ」は二人の主人公(男女)が登場する。もちろん。のだめ&千秋である二人とも確実に天才(クラッシックに適したもって生まれた素質)と呼んでもいいのだろう。

私達artを学び志すものにいつも突きつけられる事がある。

art・芸術とは何か?考え方も人により世代に渡り多岐に渡るが今回の「のだめカンタービレ」は最後のラストに「野田恵」を使って素晴らしく解りやすいドラマとして一般の人々に訴えていたと思う。アートとは斯様なものであると。

一人の名門・英才教育・を受けた千秋真一という先輩そして普通の家庭に育ち普通の教育(ピアノのレッスンは通った)を受け、幼稚園の先生を目指して音大に入ったちょっと変わった女の子(楽譜を楽譜どうりに読めない)

確かに漫画のドラマ化として面白くクラッシック(オーケストラの各楽器)の意味を噛み砕いてドラマで説明され知らない間にグイグイとドラマの中のクラッシックに興味を持たされていった。

何故興味を持てたのか?、我々素人(クラッシック音楽の何たるかを知らない)と「のだめ」が同じ目線に存在して描かれていたからだと思う。

今回の新春二夜連続「のだめカンタービレ」は二人のアーティストを目指す若者を通して、すべてのアーティスト(クリエーターを含む)人々のバイブル(教科書)になる。ちょっとオーバーに書きすぎた甲斐もあるがそのくらいのドラマに仕上がっていた。私は今、作家活動からから半分・画商・半分・指導者に転向している。千秋君の指揮者としての考え方・心の動揺・オーケストラの各楽器(パート)の人達とのコミュニケーション・それらをフランツ・シュトレーゼマン(竹中直人)かコミカルに指導して行く。もともと千秋は音楽の基礎(絵画のデッサン)が出来ていたため彼が成功して行く姿はアート(音楽)を知る上であまり参考にはならないだろう。

しかし野田恵は違う、かなりデフォルメされ完全に演技は漫画の世界であるがゆえに音楽の勉強がいかなるものなのかを最後の一話で簡潔に説明してる。
そして又私達が知らなかった音楽・・音を楽しむ事とは何かを説明しているようだった。

多分、今の大学生ほとんどにいえることなのだろう。のだめの留学1時間目の授業のつまずきは「アナリーゼ・楽曲分析(がっきょくぶんせき)とは、その音楽がどう組み立てられているか調べる事である。アナリーゼ若しくはアナライズ(ドイツ語・英語のAnalyse(分析)」であった。

のだめは同級生に大学で何を学んだの?と問われドラマの成り行き上千秋の嫉妬から音楽を見失い最悪な事にのだめの指導者のCharles Auclairt(シャルル・オクレール)先生に「好きな曲を弾いてごらん」と言われ嫉妬で覚えた曲を弾く。

先生は「あぁ~全然駄目・僕は好きな曲と言ったんだ・特技を見せろとは言っていない。」「それにそう言った難しい曲を引ける子は君じゃなくても今は沢山いるから」「君は此処に何しに来たの」・・・・・・

と、問いかけた。

そして其処から真の「のだめ」の勉強が始まった。曲を理解する。作曲者を知る。曲の生まれた時代背景の勉強。etc

のだめの初リサイタルが始まる・・
其処に登場してきたのはドレス姿の野田恵でなくモーツアルトの扮装をしたのだめである。(当然モーツアルトの衣装でなくてはならなかった)
そして最初の一曲は私達日本人なら誰でもわかる(?)キラキラ星「キラキラ星変奏曲」
そして千秋がつぶやく。
「この音色・・・」
「いつの間に・・・」
「あいつちゃんとわかっている・・このきょくを。教会の響を・・」
「そしてモーツアルトを・・・・」
「モーツアルトがキラキラ星変奏曲・・35年の人生の内10年もの月日を旅についやしたと言われ、旅をしない音楽家は不幸だ。と沢山の人に言語に音楽に触れてきたモーツアルトがシャンソン曲に触発され生み出した変奏曲」

私が幼い時に覚えたキラキラ星がこのような曲だった事に感動を得た。

続いての演奏・・千秋つぶやく
「次にピアノソナタ第18番モーツアルトの最後のピアノソナタだ・・」
「バッハを思わせるバロック的対位法・・難解な曲・・」
「普通違う旋律が出てくるだろう所で第一主題と同じものが・・・・」
「やっと違う旋律が出てきたと思えばすぐに消え・・・」
「どうすんだ・・と、戸惑わせておいて」
「あっさりまとめる・・・」
「そのバランス感覚・・」
「モーツアルトって理論でどうこうっていえる相手ではないんだよな・・」
「あいつはそこまで解って弾いている・・・」

そしてモーツアルトは終わりラスト三曲目とめと場面は進む。
この二夜連続ドラマスペシャル『のだめカンタービレinヨーロッパ』ラストの千秋の言葉がすべての事柄に当てはまるのだろう。

私達が日々忘れがちな事を「のだめ」のように耳がよく一回聞いて自己流にピアノが弾けてもそれは人に届かないと言う事を。

今アトリエバラではルネサンス芸術 -The Renaissance-~バロック美術 -The Baroque-~ロココ美術 -Rococo-~ロマン主義 -The Romantic Movement-あたりを主に重点を置いているこのあたりをしっかり学ぶ事により近代が見えそして自分達(生徒さん)が目指す21世紀の世界に入れるのだと思っている。

私達の大学時代は安保闘争の真っ只中・・
美術史の大事さを理解していなかった自分が今思うと残念(恥ずかしい)である。

しかしいまさら後悔しても始まらない・・・。
此処2~3年新日曜美術館・美の巨人達・迷宮美術館などDVDに録画していまや50タイトルをゆうに超えてしまった。(今後管理が難しい・・笑)

一枚の絵が仕上がるまで(一つの曲が生まれるまで・一冊の本が書店に並ぶまでetc)
すべての事柄を『のだめカンタービレinヨーロッパ』最後の章で見事にのだめのスタッフ一同が演じて見せてくれたように思えたのであった。





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