投資家の目線

投資家の目線596(トランプ次期米国大統領、国民国家、TPP)

 トランプ次期米国大統領の大統領候補時代の差別的発言が今でも問題視されている。メキシコ国境に壁を建設する、ムスリムの入国禁止などがそれである。

 トクヴィル著「アメリカのデモクラシー 第一巻(上)」(松本礼二訳 岩波文庫)に「合衆国には、連邦政府の存在を驚くほど容易にする事実がある。さまざまな州がほとんど同じ利害、起源、言語を有するだけでなく、同じ程度の文明の段にあることである。」と書かれている。最近では無宗教、他の宗教の信者も増えているようだが、米国はまだキリスト教徒が多い。メキシコからの移民には英語を理解できない人もいるだろう。トクヴィルの指摘からすると、宗教や言語の異なる地域からの移民の流入は米国を一つの社会として維持することを難しくさせているように思う。米国を一つにまとめたいと思うなら、無条件の移民流入は許されなくなるだろう。

 TPPの主眼は、ルールの統一化、非関税障壁の撤廃である。ルールが統一されれば、他国に投資するときその国のルールを調べる手間はなくなり便利である。しかし、気候や地形、社会構造が異なる地域のルールを統一すると地域の状況に適合せず、副作用の方が大きいと思うがどうだろうか?
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