投資家の目線

投資家の目線1017(トランプ政権の対外工作機関改革)

 トランプ政権のイーロン・マスク氏が米国国際開発庁(USAID)をやり玉に挙げている。日本のマスコミは、同庁を対外援助機関と報じているが(『マスク氏「DOGE」が猛威 援助機関を封鎖、連邦予算システム掌握「まるでクーデター」』 2025/2/4 sankei.com)、マスク氏はXに「あなた方の税金を使って、USAIDが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を含む生物兵器研究に資金を提供し、何百万人もの命を奪ったことを知っているか?」と投稿している(『米国際開発庁は「犯罪組織」「狂人が運営」 トランプ・マスク両氏がやり玉に』 2025/2/3 AFP=時事)。米国国立衛生研究所(NIH)は非営利団体エコヘルス・アライアンスを通じて中国の武漢ウイルス研究所に連邦資金を提供し、人間に感染するコウモリのコロナウイルスの研究を行っていた。そして、その実験は武漢ウイルス研究所に近い武漢大学動物実験センターの安全基準がさほど高くない実験室(BSL-3レベル)で行われたことが分かっており、そのことでアレルギー感染症研究所長だったアンソニー・ファウチ氏が議会で偽証した疑惑が持ち上がっていた(『新型コロナ、「米中合作」の可能性浮上…米国、武漢研究所のコロナ研究に資金提供との報道』 2021/9/28 藤 和彦 コンサルティングフェロー 独立行政法人経済産業研究所HP)。安全基準が高くない施設で実験を行わせれば漏洩「事故」が起こりやすくなるのは当然だ。ナゴルノカラバフからアルメニア系住民が脱出した頃、当時のサマンサ・パワー長官がアルメニアを訪問していた(「米高官アルメニア入り、停戦後初 パートナーシップ確認へ」 By Daphne Psaledakis 2023/9/26 ロイター)。USAIDの工作は生物兵器開発だけではないだろう。

 

 トランプ政権はCIA職員にも退職を勧奨している(「CIA、全職員に早期退職を勧奨 米紙報道」 2025/2/5 日本経済新聞電子版)。トランプ政権は対外工作機関の改革を行うようだ。米国務省の予算で工作活動を行う全米民主主義基金(NED)についてはどうするのだろう?NEDはウクライナ(ウクライナ危機を生んだのは誰か?PartⅢ 2009-2015 台湾有事を招くNEDの正体を知るため(遠藤誉) 2023/11/29)や香港の民主活動家で雨傘運動を主導した周庭(アグネス・チョウ)にも資金提供していた(周庭さんもNED(全米民主主義基金)からの支援(遠藤誉) 2023/12/8、投資家の目線964(先週の動向))。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「政治」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事