民、信無くんば立たず
子貢、政を問う。
シコウ マツリゴトヲトウ
子 日わく、
シ ノタマワク
食を足し 兵を足し、民之を 信にす。
ショクヲタシ ヘイヲタシ タミコレヲ シンニス
子貢 日わく、
シコウ イワク
必ず 已むを得ずして去らば、
カナラズ ヤムヲエズシテサラバ
斯の三者に於て、何れをか 先にせん。
コノサンシャニオイテ イズレヲカ サキニセン
日わく、
ノタマワク
兵を 去らん。
ヘイヲ サラン
日わく、 必ず 已むを得ずして去らば、
イワク、カナラズ ヤムヲエズシテサラバ
斯の二者に於て、何れをか 先にせん。
ソノニシャニオイテ イズレヲカ サキニセン
日わく、
ノタマワク
食を 去らん。
ショクヲ サラン
古自り 皆 死有り、
イニシエヨリ ミナ シアリ
民、信無くんば 立たず。
タミ、シンナクンバ タタズ
現代語訳
子貢が 尋ねた。
「政治を行うにあたって、最も重要なことは何ですか」
先生は おっしゃった。
「食糧を充足させ、軍備を充実させて、人民を教えて
信義の徳に導く事である」
子貢が さらに質問した。
「やむを得ず、この三つの中から 一つを捨てるとすれば、
どれでしょうか」と。
先生は おっしゃった。
「軍備を捨てよ」と。
子貢がは さらに質問した。
「残りの二つのうち、どうしてもどちらかを捨てなければ
ならないとしたら、どちらでしょうか」と。
先生は おっしゃった。
「食糧を捨てよ」と。
「食を捨てると、民は餓死することになるだろうが、
人の死は 免れ得ないことである。
もし、人の世に信義が なくなってしまったら、
人民の生活は 成り立つものではない。」
参照
孔子のあげた 政治に大切なものとは、
経済の充実、軍備・国防、信義を教育することの三つ。
この不変の三つから 一つずつ捨てていく
子貢の質問も 巧みです。
最後に残った信義は、結局、すべての根本といえるでしょう。
経済も外交も信がなければ 成り立ちません。
よき人物、信を持った人物さえ控えていれば、
必ず 国は復興していくのです。
戦乱の世に生きた 孔子の実感のこもった言葉です。
政治の世界は、二千五百年前も 今も変わらないものですね。
さて、五百以上ある章句の中の 珠玉の五十章、明日が 最後になりました。
明日は、みなさまが ご存じの章句です。
お楽しみに・・・。
子貢は、言語に秀でてたそうですが、さすがですね・・・。
機知に富んだ質問を していますよね。⑲㉓㉘㉙
孔子の考えを ひき出すのが上手だと思いませんか!。
だって、一を聞いて以て十を知る とか、
過ぎたるは猶及ばざるが如し も子貢が相手です。
絶対・・・頭が良かったと思います(笑)。
子貢は、弁舌に優れ、魯や斉の宰相を歴任したそうです。
商才に恵まれ、孔子の経済的な支援者だったそうです。
孔子より、31才 年下の子貢は、
孔子の死後、弟子たちの実質的な取りまとめを担ったとのことです。
何か・・・カッコイイ人物ですよね~☆(⋈◍>◡<◍)。✧♡