アトリエ天藤一級建築士事務所 ATELIER TENDO

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炎と薪ストーブ

2007-12-04 | コラム 

Papa000 画像は 「市中の閑居」に設けたストーブです。

建築士会の研修で、現在も活躍中の世界的な日本人彫刻家N氏の香川県にある自邸兼スタジオを訪問させていただいたことがあります。
まるで要塞のような建物の門をくぐると、玄関ホール中央の、天井から下がっている大きな黒いフードの下に、巨大な石の暖炉が設えられていました。
暖炉にくべられた薪の炎は離れて座っていてもとても熱く、顔がカッカして、炎とともに思い出すのは「彫刻家の作品を一つでも手元において楽しんで欲しい。」と情熱的に語っていた彼と、スタジオに所狭しと並んでいた作品の数々です。

私にとっては、こんな強烈な印象の暖炉ですが、炎を見ていると暖かい気持ちになってくるのは、遠赤外線の放射熱だけのせいではないと思います。ゆらぎ続ける炎や薪のにおい、燃えてはじける音など、人の心を和ませる何かがあるようです。

小住宅に据える最近の薪ストーブは扉に耐熱ガラスをはめ込んで炎が見えるし、関連グッズなども、デザイン的に雰囲気があるので、人気あります。
最近竣工した某邸に設けたストーブも、クライアントご夫妻にとても愛されているようで、私もうれしいです。

読売新聞11/29に紹介されていたベルギー製の某ストーブの場合は本体が約50万円、煙突などの取り付け費用は60~80万円。

ストーブ人気で粗悪な輸入品が出回っているので極端に安い製品には注意してくださいとのことです。

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