先日、母から1通の手紙が届きました。
直木賞受賞作家の辻村深月さんは、私が卒業した小学校の出身で、
今地元は喜びに沸いていると書かれていました
そして直木賞受賞エッセー記事のコピーが。
読んでいる小説の世界と、現実の風景を二重写しに見て、
背景にすぎないと思っていたはずの風景は、
まぎれもなく私の身体と心に染み込んでいる。
自分の小説が育つ土壌なのだと思い知る。
とありました
私ものどかな果樹園が続く同じ風景の中育ったわけですが、
原風景は10歳に転校するまでいたお隣の学区域でのもの。
のどかな果樹園に湧き出た温泉街の一角にあった団地で育まれました。
同じ町でこんなにも環境が違うのかと思うほど光と影のある特殊な環境ではありましたが、
のどかなのに刺激的な、キラキラと輝き続ける場所として心に刻み込まれました
原風景は私の中でずっと温められ
良き時代として心を温める場所として、心の中に存在してきました
何をやっても不器用な私が、紆余曲折たどり着いたのがオリジナル作品。
これには手ごたえを感じ、温め続けてきた原風景を、
何とか形にできないかと
ノスタルジックなジュエリーとして今まで表現してきました。
直木賞受賞作家辻村深月さんは、
受賞作「鍵のない夢を見る」が「地方を描いた」と評価してもらえたことを、
とても誇りに思う。と結んでいます
私の11歳になる息子は、夏休みにこののどかな田舎町に行くのを
心から待ち望んでいます