「教えて!goo」というサイトで、SupperとDinnerの違いについて質問している人がいました。極論ですが、supperという単語は覚えなくて良いです。「覚えなくて良い」と書くと過言になりますが、現代でsupperという単語を使う機会は極めて低いです。
Most common words in Project Gutenbergというサイトによると、英文10億ワード中にdinnerは107,414回、supperは50,461回出てきます。使用頻度の比は2:1なので、どちらも比較的よく使われる単語だったと思います。ただし、Project Gutenbergは、版権が切れた古典文学を集めたサイトです。
一方、Most common words in TV and movie scriptsによると、スクリプトの英文29,213,800ワード中にdinnerは6099回、supperは227回使われています。使用頻度は27:1なので、比較的最近のテレビや映画ではsupperはあまり使われていないことが分かります。
New General Service List(NGSL)は、重要な高頻度単語リストです。NGSLの約2800ワードでCambridge English Corpusの92.34%を占めるそうです。最小限の単語学習で英文理解を容易にするので、効率の良い単語リストだと言われていますが、このNGSLにsupperという単語が入っていません。重要性が低いからでしょう。
さらに、TOEIC受験者のためにTOEIC Service List(TSL)があります。NGSLとTSLを合わせると、TOEICに出てくる単語の99%を占めるそうです。実は、TSLにもsupperという単語が含まれていません。
TSLにはsnackとrefreshmentが含まれています。refreshmentはfood and drinks that are provided at a meeting, party, sports event etc.という意味です。TOEICでは、会議場の後部に軽食や飲み物が置いてあり、休憩時間に自由にご利用くださいというシーンがありますが、それがrefreshmentです。
このように、海外ドラマを見たりTOEICを受験するときも、覚えておくべき単語はdinner, snack, refreshmentであって、supperは知らなくても困らないと思います。
使用頻度が低いから覚えなくて良いなんて、まるで予備校講師のような発言ですね(苦笑)。点数を取るだけが英語学習の目的ではありませんが、学習効率も無視はできません。
《薀蓄コーナー》
goo英和辞典によるとdinnerには晩餐会、饗宴、祝宴、食事、料理などの訳語が掲載されています。supperには軽い夕食、夕飯、夜食などの訳語が付いています。ところが、The Last Supperは「最後の晩餐」と訳されます。キリストが処刑される前夜に十二使徒と共にとった夕食です。なぜsupperを晩餐と訳したのでしょうか?