書の歴史を臨書する

古今の名磧を臨書、最近は米フツ。
時折、気の向くままに漢詩や詩、俳句などを勝手気侭に書いております。

懐素・自叙帖(777)

2006-08-09 07:38:54 | Weblog

懐素(725?736?~?)
無類の酒好きで興に乗ると壁、衣装、器具など至る所に書きなぐり、
狂僧と呼ばれた。
幼少から書を好んだが極貧であったため紙が買えず、
芭蕉の葉に書いては消し書いては消し、
遂には葉に穴が開いたという。

自叙帖(777)
古法草書の代表は王羲之、
新法草書の代表はこの自叙帖と言われる。
気のおもむくままに一気に書いたに違いない。
スピード感が迫ってくる。
書き始めのせいだろうか、よくよく眺めると、
スタート台に立った走者の息遣いが聞こえてくる。
焦る気を、抑えて抑えて、だろうか。