夜なのに「明るい」と思って空を見上げると
「やや満月」
アユと連絡を取りたい
と思っても
声を聞く事すらできなくなってから
時々
空を見上げて語る様になった。
満月の夜は
「アユと凛はお月様にいるよ」
10歳のくーちゃんが何気なく言った言葉を
今も
「そうだね」と思える。
そんなくーちゃんはもう22歳
大人だ
大人になったくーちゃんをアユに見せてあげたい。
だってアユはくーちゃんの小ママだから
会えなくなる時間がどんどん重なって
会えていた時間よりも
くーちゃんには会えない時間が多くなった。
そのうち
私だって……
そんな時間が「ヤダな」
アユと凛と楽しい時間をもっともっと過ごすはずだったじゃない。
あの地震が
あの津波が……
今も憎い