社長様、かく語り記

東北のとある社長の名言・行動から、人としてあるべき姿を探していきたいと思います。

企業内起業 前編(全二話①)

2013-06-14 21:56:39 | 日記
今回は社長様とは違う方のお話となります。

20世紀が終焉を迎えようとしていた頃、わたくしが半年ほど在籍しておりました会社の社長殿のご紹介です。

その社長殿、わたくしが愛してやまない社長様とは大いに異なり、カミソリの如き脳みそと目つきを備えている方でございました。
(まぁ何を切るかによりますね。他人の事ばかりスパスパやってると人望を失ってしまいます。)

この会社は、90年代の始めにわたくしが在籍していた会社から7名+αの方が一斉に退社して起業なされた「株式会社」でしたので、皆 顔見知りでございました。
(何故わたくしが誘われなかったか…については、お考えになりませぬよう…)

起業されてから約2年後に、わたくしもお世話になる事と致しました。
(高飛車な奴め…)


さて入社した初日に まず驚いた事がありました。

以前の職場で ご一緒させて頂いた顔見知りの皆々様のところへ入社の挨拶に回っていてようやく…わたくしと同い年の

「彼が居るからあの会社は大丈夫だろう。」

と信頼しておりました お方が既に退社していた事実が判明…
ガ~ン………


ん~彼は営業職でしたので、面接で会社を訪ねた際に、居らずともおかしいな?とは思いも付かず…
(不覚ナリ………どおりで面接した時 皆に挨拶してたら社長殿がついて回るなぁ~と思ったんですよね…)

次に驚きましたのは、社長殿が社内で妙に威張っている点でした。
(確か、皆が株を持ち合っているから対等の立場なハズなんだけど…)

その後しばらくして判明したのは、起業時に7人で約束していた、

「増資は行わない事」
「増資する場合はきちんと話す事」

と云う取り決めを社長殿があっさりと破り、社長殿の実母より1,000万円を出資させ増資を行なっていた事実でした。

(確か…当初の資本金は1,200万円~1,400万円でしたから、一躍 筆頭株主でございますね。)

立ち上げメンバーには社長殿の義弟も居ましたから、共謀になってしまうのでしょうねぇ。

さてここまできて、ようやく会社敷地内の草取りをしていた偉そうな態度の婆さんの正体が判明したのでした…

その婆さんが会社の大口オーナーであった訳でした…


社長殿グループは、事務に社長殿の奥方と実妹を据えていたので、

1.社長殿
2.社長殿の奥方
3.社長殿の実妹(義弟の奥方)
4.義弟
5.社長殿の実弟
6.草取り番長のご尊母

と、社長殿含め6名も社内に食い込んでおりました。

社員12名中の6人を社長殿の親族で占めてしまい会社を独占した訳です。


経営陣の人間関係がマズい場合、当然会社経営や仕事の運営自体もマズくなるでしょう。


さて、そんな状態の会社ではありましたが、県の行政からは大変注目を浴びておりました。
(当時たまたま写したテレビ番組に社長殿が出演していたりしてましたねぇ~)


それは、

「社内起業制度」

を積極的に推進していたからでございます。


「社内起業制度」

お役所の方々が喜びそうなフレーズでございます…。

雇用した人間に対して、社内の設備を貸与するから、

「会社の中に居ながらにして個人事業主になろう!」

との掛け声勇ましく独立を助けて援助しますよ!と云う触れ込みでございました。

本日はこれにて…

間が空きますが、つづきます…